和風住宅・和モダン住宅の外壁塗装を検討している人は多いのではないでしょうか。
「和風住宅・和モダン住宅の外壁塗装をすると、どんな仕上がりになるの?」
といったことが気になっている人もいるでしょう。
和風住宅・和モダン住宅は、外壁塗装をして、印象はそのままに外壁を一新することもできますし、外観の印象をガラリと変えることも可能です。このあたりを詳しく解説いたします。
1.[ 塗装事例 ]和風住宅・和モダン住宅の外壁塗装をすると、どんな仕上がりに?
「和風住宅や和モダン住宅の外壁塗装をすると、どんな仕上がりになるのか」が気になっている人は少なくないでしょう。
下記、和風住宅・和モダン住宅の外壁塗装事例です。
これまでの外壁と同様の色 or 透明色で外壁塗装をすると、外観の印象はそのままに、外壁を一新することや、これまでの外壁と異なる色で外壁塗装をして、外観の印象をガラリと変えることもできます。
どんな外壁塗装がしたいかイメージをふくらませてみてください。
2.塗料の色選び知識|和風住宅・和モダン住宅の外壁塗装
2-1.和風住宅・和モダン住宅に映えるカラー
ずばり、和風住宅・和モダン住宅に映えるカラーは、
・彩度(色の鮮やかさの度合い)が低い色
・少しくすみのある色
などです。
また、外壁塗装の人気色であるベージュやグレーは、和風住宅・和モダン住宅の外壁塗装でも人気です。
2-2.外壁の色や柄を変えたくない場合は「透明塗料」という選択肢も
今の外壁の色や柄が気に入っていて変えたくない場合には、クリヤー塗料(透明塗料)で外壁塗装をするという手もあります。
色つきの塗料で外壁塗装をすると、外壁に施してある色や柄は塗りつぶすことになるのですが、クリヤー塗料は透明色のため、外壁に施してある色や柄などを塗りつぶさずに、そのまま残すことが可能になります。
ただし、以下の場合は、基本的にクリヤー塗料での外壁塗装はできません。
・外壁にチョーキング(外壁塗装の劣化症状の一つ。手で触ると、粉状のものが付着する状態)が発生している場合
・光触媒塗料・フッ素塗料・無機塗料などの特殊塗料が塗装されている外壁材
・劣化や退色が著しい場合
2-3.(2~3色で塗り分ける場合)配色まで考えて塗料色を選ぶべし
外壁塗装には単色(1色)で塗装をするほか、2~3色で塗り分けるという方法もあります。
2~3色で塗り分ける方法は、和風住宅や和モダン住宅の外壁塗装でも、よく選ばれています。
2~3色で塗り分ける場合、
・(外壁の)上下で塗り分ける
・(外壁の)左右で塗り分ける
・外壁の大部分は同じ色に、ベランダなどアクセント的に別色を塗る
など、塗料色だけでなく、どう配色するか(色の配置)によっても、外観の印象が大きく変わります。そのため、(2~3色での外壁塗装を選ぶ場合は)配色のことも考えて塗料色を選ぶ必要があります。
2-4.外壁塗装の色を選ぶときには、屋根や付帯部の色とのバランスも重要
せっかくこだわって外壁塗装の色を選んでも、付帯部(雨樋・幕板など)の色や屋根の色との相性がよくないと、「外観全体で見ると微妙…」といったことにもなりかねません。
外観の印象を決めるのは、外壁だけではなく、外壁や付帯部、屋根も含めて、外観の印象が決まります。
そのため、外壁塗装の色を選ぶときには、外壁がどう見えるかだけでなく、「外壁・付帯部・屋根全体で見たときに、どう見えるか」まで考える必要があります。
外壁とあわせて付帯部や屋根を塗装する場合はもちろん、外壁だけを塗装する場合にも、外壁・付帯部・屋根の色のバランスを考えて塗料色を選ぶことが重要です。
※一部、瓦屋根(ゆう薬瓦・いぶし瓦)や銅製の雨樋など、塗装が必要ない屋根や付帯部もあります。
2-5.[参考]色選びの必須ツール!色見本&カラーシミュレーション
「色見本」&「カラーシミュレーション」を上手に使用することで、より納得の塗料色を選ぶことができます。
[色見本]
色見本とは、各塗料製品の色を確認するためのツールです。
パンフレット(カタログ)等にも各塗料製品の色が載っていることもありますが、印刷の具合などで実際の塗料色とは異なることもあるため、塗料色の確認は色見本で行うと良いでしょう。
色見本を使用する時のポイントは、下記2つあります。
☑A4サイズ以上の色見本で確認をすること
色の印象は、色の面積の大小によってかなり変わります。色の面積が大きいほど、明るい色はより明るく、鮮やかな色はより鮮やかに感じる傾向にあるのです。そのため、面積の大きな外壁に塗る色を、小さなサイズの色見本で確認すると「色見本で見た色と、実際に外壁に塗装した色が違う気がする…なんだか派手すぎる・・・」なんてことが生じてしまうことも。
そこで、色見本はできるだけ大きなもので確認をするようにしましょう。目安としては、A4サイズ以上がオススメです。
☑色見本は屋外で確認をすること
色の見え方は、室内 or 屋外でも異なります。特に室内の蛍光灯などの下では、屋外と大きく異なることも。そのため、色見本は屋外(塗装する外壁は外にあるため)で確認をするのが間違いありません。
また、同じ屋外でも、時間帯や天候などによっても色の見え方は異なるため、色にこだわりがある場合には、時間帯や天候の異なるタイミングで色見本を確認するのも良いでしょう。
[カラーシミュレーション]
カラーシミュレーションは色の試着のようなもの。住まいに色を着せてみることで、よりリアルに仕上がりをイメージできるため、パンフレット(カタログ)や色見本だけではわからなかったことが見えることもあります。
カラーシミュレーションは、特に、
・仕上がりの印象
・色の組み合わせ(2~3色で塗り分ける場合)
・外壁塗装の色と、屋根や付帯部の色とのバランス
などをチェックするのに非常に有効です。
※カラーシミュレーションの実施有無や内容は塗装業者によって異なりますので、詳細は、各塗装業者に確認をしてみてください。
★外壁塗装の塗料を選ぶときには、色以外にも、
・耐久性や性能(遮熱性・防汚性など)
・価格(予算)
などについても考える必要がありますので、そちらも考慮しましょう。
3.塗料色とあわせて検討したい!艶消し塗料&意匠性塗料
和風住宅・和モダン住宅の外壁塗装では、「艶消し塗料」「意匠性塗料」なども人気です。
塗料色とあわせて、ぜひ検討してみてください。
3-1.光沢のない「艶消し塗料」は、和風住宅・和モダン住宅と相性が良い
和風住宅・和モダン住宅の外壁塗装には、光沢(ツヤ)のない艶消し塗料もよく選ばれています。
マットで高級感のある仕上がりとなる艶消し塗料は、和風住宅・和モダン住宅と相性が良いのです。
※ツヤ消し塗料を選ぶ場合には、耐久性に注意をする必要がある塗料もあります。詳しくは業者に問い合わせて見ましょう。
3-2.塗るだけでオシャレな外壁になる「意匠性塗料」
塗装するだけで独特の印象を演出できる「意匠性塗料」。
この意匠性塗料を和風住宅・和モダン住宅の外壁に塗装すると、ひと味違うオシャレな外壁になります。
[意匠性塗料]
※塗料製品によって、模様・風合いは異なります。
■グラナートSP(アステックペイント)
※出典:アステックペイント
■水性ペリアートUV(日本ペイント)
※出典:日本ペイント
■水性ゾラコートEX(関西ペイント)
※出典:関西ペイント
[意匠性塗料+職人技]
「意匠性塗料+職人技」という方法で、また違った印象の外壁にすることも可能です。
※各塗料製品によって、また職人の技術力によって、つくれる模様は異なります。
■ジョリパッド(アイカ工業)
※出典:アイカ工業
■ベルアート(エスケー化研)
※出典:エスケー化研
3-3.「吹き付け塗装」という塗装法でしか表現できない仕上がりも
機械で霧状にした塗料を吹き付けて塗装する「吹き付け塗装」という方法で外壁塗装をすると、下記のような仕上がりを表現できます。
リシン |
スタッコ |
スキン |
吹き付けタイル |
上記の仕上がりが表現できるのは、吹き付け塗装だけです。
※吹き付け塗装には塗料が飛散してしまうリスクもあるため、特に住宅地にお住まいがある場合などは、慎重に検討することをオススメします。
4.和風住宅・和モダン住宅の外壁塗装|よくあるQ&A
和風住宅・和モダン住宅の外壁塗装で、よくあるQ&Aをご紹介します。
4-1.Q 木の外壁も塗装の必要がある?
A.木の外壁も定期的に塗装をする必要があります。
和風住宅・和モダン住宅では、外壁が木というケースも少なくないでしょう。外壁が木の場合にも、定期的に塗装が必要なことは同じです。
ちなみに、木の外壁塗装をする場合には、無機塗料以外の塗料を選ぶことをオススメします(無機塗料は塗膜が硬くなるため、木材の動きに追随できず、ひび割れてしまう可能性があるためです)。
木の種類によっては、一般的な外壁塗装の塗料ではなく、木材専用の塗料で塗装する方が良い場合もありますので確認しましょう。
4-2.Q 漆喰の外壁や砂壁の上から塗装することはできる?
A.漆喰の外壁や砂壁の上から塗装するのはあまりオススメしません。
絶対に塗装ができないわけではありませんが、
・塗装後に不具合が発生してしまうリスクが高いこと
・塗装をすると、漆喰や砂壁の風合いや機能が失われてしまうこと
から、漆喰の外壁や砂壁の上からの塗装はオススメしません。
(※漆喰には一部、専用塗料があり、この塗料を使用すれば塗装可能です。)
漆喰や砂壁は一度はがしてから、塗装をするのが良いでしょう。
もしくは、漆喰や砂壁をはがした後、再度、漆喰や砂壁を施工することも可能です。
まとめ
和風住宅・和モダン住宅の外壁塗装には、大きくわけて2つのアプローチがあり、
・これまでの外壁と同様の色 or 透明色で外壁塗装⇒外観の印象はそのままに、外壁を一新
・これまでの外壁と異なる色で外壁塗装⇒外観の印象をガラリと変える
まずは、和風住宅・和モダン住宅の外壁塗装事例(1章)も参考に、どんな外壁塗装にしたいかイメージをふくらませてみてください。