ブログタイトル

【半田市】【阿久比町】【常滑市】住宅によく使われる鉄部の塗装の重要性と塗装するとき注意すべきポイント 

皆さんこんにちは
愛知県半田市を中心に屋根・外壁のリフォームのご提案をさせて頂いております。
プロタイムズ半田店 (株) 榊原 サポートスタッフの大西です 😀

外壁塗装・屋根塗装をご検討の方で、業者へ見積りを取られた際に「鉄部 塗装」「付帯塗装(鉄部)」などの記載を見られたことはないでしょうか?

外壁塗装・屋根塗装をする際、お見積もりを取ると一緒に門扉や雨戸、手すり、金属製の階段、ポスト、給湯器などの鉄部への塗装も提案されるケースがあります。雨戸だけでも枚数次第では思ったよりも金額がかさむこともあります。

ご存じのとおり、鉄は水と空気に触れると錆びます。錆が出ると、外壁はまだ綺麗でも、家全体を見ると汚いといった印象を与えてしまったり、門扉や雨戸が錆びると閉まりが悪くなってしまったりします。

ですので、鉄部の塗装は、「自分で買った大切な家を長持ちさせたい」「おしゃれなお家を保っていたい」などと思う方には、外壁や屋根と同じくらい大切な工事なのです。

本ブログでは、住宅によく使われる鉄部の塗装の重要性と塗装するとき注意すべきポイントをご紹介いたします。

1.鉄部をメンテナンスしないことに伴うリスクと処置方法

住宅における鉄部とは、鉄でできている部材のことで、磁石を近づけるとくっつく部材ものものはすべて鉄部です。鉄部はコーティング(塗装)が施されています。お風呂場にヘアピンを置いておくと、3日も経てば錆が発生するように、鉄は水と空気さえあれば酸化し錆を発生させてしまいますので、住宅における鉄部へも必ず塗装がされています。この章では、鉄部をメンテナンスせずに放置するとどうなるか?また、その後の対処方法についてご紹介いたします。

1-1.鉄部は5年経てばメンテナンスを検討すべき

%e3%81%95%e3%81%b3%ef%bc%92

住宅で使われている鉄部の建材は、新築時または新しく設置したときには外壁や屋根同様、すでに塗装が施されているものが使用されるケースがほとんどです。
しかし、その塗装に使われている塗料の多くはアクリル塗料でその寿命は約5年程度であるため、立地条件により差はありますが5年ほどで表面のコーティング機能が低下してしまいます。

メンテナンスをしないまま、放置してしまうと以下のような問題が起きる可能性があります。

 

1-2.塗装しないことでおきる2つの問題

・美観が損なわれる

%e3%82%ad%e3%83%a3%e3%83%97%e3%83%81%e3%83%a3

鉄部を保護している塗膜は、5~7年で保護機能が低下していき、そのまま放置をすると機能を果たさなくなってしまいます。そうすると、鉄部がむき出しとなり、雨・空気に触れることによって錆が発生します。少しの錆であればあまり目立ちませんが、箇所が多くなればなるほど全体の色のトーンを落とし、お家の外観に暗いイメージをもたせてしまうことになります。特に玄関の門扉やポストは、訪れる方が一番最初に見る箇所であり、建物を印象を良く見せる上で非常に重要な箇所といえます。

・錆による機能低下

門扉塗装

「雨戸が開きにくくなった」や「鉄製の門扉の一部が手でさわるとぼろぼろと崩れる」などを体験されたことはありませんか?錆が発生することにより、通常の機能を発揮しない建材も中にはあります。錆は、一度発生してしまうと一気に進行し、放置すると鉄の強度がなくなっていきます。そして、劣化がひどくなると、指で押すだけで躯体部分が曲がったり、ぼろぼろ崩れたりするため、そうなってしまうと塗装でのメンテナンスは不可能となり、取替えといった処置をとることになります。ここまで進行してしまうと、メンテナンス費用は塗装よりもはるかに高くなってしまいます。ですから、早めのメンテナンスをしておくことが大切になるのです。

 

1-3.鉄部を長持ちさせるためのメンテナンス時期

img_7499

鉄には、素地そのものを長く使えるよう表面を塗装で保護されているということを繰り返しお伝えしています。しかし、自分の家の鉄部が塗装が必要かどうかの判断が難しいですよね。実は現在使用されている塗料には耐久年数があり、塗料グレードと塗り替え時の処置方法によって長い短いは変わってきます。塗料の耐久年数はまだ金額を見れは少しは判別できますが、施工に関してはわからないことの方が多いかと思います。ここでは、鉄部を長持ちさせるためのメンテナンス時期をご紹介いたします。

①表面を触ると手に粉がつく「チョーキング現象」が発生した時

鉄部を守るために大事なのは、鉄部を保護してくれる塗膜を正常な状態に保つことです。一般的に鉄部に塗られている塗料は、日々紫外線や雨にさらされ劣化しています。塗料が劣化していくことで機能を果たさなくなる、つまり鉄部を保護できなくなるまでに次の新しい保護膜をつくってあげることで、鉄部の寿命はのびます。新しい保護膜を作るタイミングとして良いタイミングが、「チョーキング現象」が発生したときです。

※チョーキング現象とは
塗料中に含まれる樹脂が、太陽の光や、熱、雨水によって劣化しやせていくことで、塗料中の顔料が表に出てしまう現象。外壁を触ると手に粉が付く現象。

■塗膜の劣化症状の段階

症状 症状が現れる目安
レベル1 艶がなくなる ~3年
レベル2 色があせてくる 05-色あせ ~3年
レベル3 チョーキング現象が発生する チョーキング 3~5年
レベル4 ひび割れする 狭山市 経年劣化で外壁ひび割れ シリコン塗料で外壁塗装|ガイソー所沢店|所沢の外壁塗装・外装リフォームなら ~7年
レベル5 はがれる モニエル瓦の塗膜剥離 ~7年

 

チョーキング現象は、手で触ると粉がつくので劣化レベルの中でも特にわかりやすい劣化状態です。メンテナンスの目安としては、新品から約3~5年たったころです。その地域や新品時に使用されている塗料によってこの年数は大幅に変わってきますが、一般的な新築時に使われるアクリル塗料やウレタン塗料などの耐久年数から推測すると、おおよそこの年数でチョーキング現象が発生します。このまま放置しておくと、鉄部を守っている樹脂がやせていき、やがては、鉄部を外気に触れさせてしまいます。そして外気に触れてしまった箇所は空気と水と触れることで錆が発生し、進行していきます。錆を発生させないためには塗膜が鉄部の保護膜としての性能を保っているうちに再塗装をすることをお勧めします。

②斑点程度の錆が発生した時

錆が発生したらもう手遅れ・・・ではありません!このタイミングではすでに錆が発生していますが、斑点程度の少しの錆であれば、まだ鉄部を長持ちさせるための処置は間に合います。処置方法としては、まずサンドペーパー(やすり)で錆が全てなくなるまで除去し、錆止めを塗布してから再塗装を行います。

 

1-4.症状別!鉄部のメンテナンス方法

この章では具体的に目でわかる症状3つを取り上げ、各症状別にどんな処置方法が良いのか紹介します。

[症状1] チョーキングが発生している場合

06-チョーキング

原因:紫外線による樹脂の劣化

対処方法:DIYでも可脳です。塗膜に付着する旧塗膜やごみを高圧洗浄(または中性洗剤)にて取り除き、錆止め塗料(1回目塗装)と上塗り2回(2回目、3回目塗装)の3回塗装を行う。

 

[症状2] 塗膜があり部分的に斑点のような小さな錆が発生している場合

原因:塗膜の保護機能低下による鉄の酸化(弱)

対処方法:業者に依頼することがお勧め。やすりやワイヤーブラシ、皮すきのような手工具を使ってケレン(錆、劣化塗膜の除去)を行い、光沢のある鉄面にしてから3回塗装(症状1同様)を行います。

 

[症状3] 錆による腐食が激しく塗膜の劣化もみられる場合

%e3%82%ad%e3%83%a3%e3%83%97%e3%83%81%e3%83%a3

原因:塗膜の保護機能低下による鉄の酸化(強)

対処方法:業者に依頼することがお勧め。ディスクサンダー、ワイヤーブラシと呼ばれる電動工具を用いたり、やすりやワイヤーブラシ、皮すきのような手工具を使ってケレン(錆、全塗膜の除去)を行い、光沢のある鉄面にしてから3回塗装(症状1同様)を行います。

※鉄部の塗装で最も大切なのは、再塗装前に完全に錆をとること(ケレン)です。錆は発生しているということは、すでに錆部分に水分が含まれているということです。つまり、この錆を取らず、上から塗料を塗ってしまうと塗膜の下にはまだ水分が残っている状態となり、錆の進行は止まりません。

 

2.部分別!鉄部の塗装の価格相場

鉄部を塗装する際、金額を決めるのは、「ケレン(錆をとる作業)の手間代」+「塗装の手間代」+「塗料代」です。塗料が同じでも劣化具合や、塗る範囲によって金額は当然変わってきます。ここでは、各部位の一般的な塗装費用相場をご紹介します。

各部位の一般的な費用相場(足場設置代は含まない)

箇所 相場
雨戸 (1枚)2,000~5,000円
(m2)1,000~1,350円
戸袋 (1個)2,000~5,000円
門扉 (両開き2枚分)15,000~20,000円
鉄階段 80,000~300,000円
給湯器 10,000~30,000円
ポスト 2,000~10,000円

※費用は範囲・業者・劣化状態によって異なります。

2-1.雨戸・戸袋

雨戸1枚塗装するにはおおよそ2,000円~5,000円が相場です。お家に雨戸がある大きな窓が3箇所あるとすると、1つの窓につき2枚の雨戸があると仮定して、全体では1.2万~3万円ほどで塗装ができます。ただし、2階などの雨戸を塗装する場合には足場(10万~20万円)が必要であるため、上記の値段でするには、外壁や屋根の塗装と一緒にしたほうがお得です。

戸袋塗装

色は最も多く使われるのがブラウン・ブラックです。2色とも汚れが目立ちにくいのでとても人気があります。
一方ホワイトやグレーは汚れが目立ちやすいので、雨戸の中ではあまり人気がある色ではありません。ホワイトの雨戸は、1年もすれば劣化が目立ち始めます。
一般的に戸袋と雨戸はセットで塗装を行います。業者ごとの施工費や使用する塗料によって価格に差は出てきますが、1箇所(1枚)あたりおよそ2,000円~5,000円が相場となっています。

 

2-2.門扉

門扉は、一式で見積もりが出されることが多いですが、費用はおおよそ約1万5千~2万円(7千~1万円/枚)です。工程としては表面の汚れをワイヤーブラシ・サンドペーパーを使って落とすケレン作業を行い、錆止め塗料を塗ったあとに、上塗りを塗装します。錆の程度が軽い物であれば1日で仕上げることができます。

 

 

2-3.鉄階段(10段)

マンションやアパート、公園などにある鉄製の階段を塗装(両面塗り)する時にかかる費用はおおよそ8~30万円です。鉄部の塗装は「ケレン+錆止め+上塗り」の仕様で行う必要があります。

 

2-4.給湯器

給湯器は、錆の状態や塗装部位(前面のみ塗装や配管カバーも含めて塗装、設置アダプターや枠の塗装など)やカラーによって値段が異なりますが、概ね1~3万円程度で塗装が可能です。

給湯器を塗装するときに注意すべき点は、給湯器の品番が表記されている部分や、ネジ部分、その他塗ってはいけない部分もあるため、業者に依頼する場合でも打ち合わせをしっかりとすることをおススメします。

 

2-5.ポスト

ポストは、塗装部分がわずかしかありませんので、塗料の費用はあまりかかりません。手間でどのくらいかかるのか?で金額が変わります。旧塗膜があり、塗装のみであれば市販の塗料を購入して自分でも塗装可能ですし、2,000円~でも業者に依頼することは可能です。錆がひどい場合は業者に相談することをおススメします。

 

3.鉄部塗装時に確認したい5つこと

「ちょっとだけの補修だから。」と「外壁を塗装するついでだから。」と油断してしまいがちなのが鉄部の塗装ですが、注意したい点がいくつかあります。ここでは、鉄部の塗装工事を検討する際に必ず確認していただきたい点をご紹介します。

3-1.施工時に一番大事な工程「ケレン」を行っているか確認する

ケレン作業

この記事で何度もお伝えしていますが、鉄部塗装で一番大切なのが塗装前の「ケレン作業」です。

ケレン作業によって既存の錆をしっかり取らないと、いくら上から錆止め塗料を塗っても錆の進行は止まりません。ケレンをしっかりやってくれる会社なのか?確認しましょう。

■確認方法

見積もり時に「ケレン作業はしっかりやってくれるのか?」実績などを確認。

塗装完了時にケレン後の鉄面の写真と使用した塗料缶の写真を確認。

 

3-2.下塗り塗料に防錆・防食塗料が使われているか確認する

下塗り剤として使用している塗料が錆止め塗料かどうかは確認する必要があります。代表的な錆止め塗料を以下でご紹介いたします。

■ 錆止め塗料例

・エスケー化研株式会社/エポサビマイルド

・日本ペイント株式会社/1液ハイポンファインデクロ

・株式会社アステックペイントジャパン/サーモテックメタルプライマー

錆止め塗料については下記の記事でも紹介しています。参考にされてください。

 

3-3.上塗り塗料の耐久年数はライフプランに適しているか確認する

住宅ストック循環支援事業

いくらしっかり下地処理ができたとしても、仕上げの塗料が3~5年の耐久年数しかない塗料を使用した場合はすぐに再塗装が必要になってしまいます。
次の外壁や屋根、その他のリフォームの時期に合わせられるように耐久年数を選択しましょう。

 

3-4.塗料の塗布量を守っているか確認する

耐久年数が10年や15年の塗料を選んだとしても、施工方法が甘ければその10~15年の耐久年数は持ちません。しっかりと耐久年数を持たせるために必要なのは、塗膜の膜厚です。塗料には基準塗布量という塗る量が設定されており、それが守られて初めて10年や15年の耐久年数が発揮されます。基準塗布量をしっかり守る業者かどうかを見極めましょう。

■確認方法

・メーカーの仕様書で何缶必要か確認

・未開封の上塗り塗料缶数と開封後の空の状態の缶数を写真などに撮影してもらい確認する。

kansuu

 

3-5.外壁・屋根の色に合わせた鉄部色が選ばれているのか確認する

%e3%82%ad%e3%83%a3%e3%83%97%e3%83%81%e3%83%a3

色決めをする際は、個人の好みで決定しては絶対NGです。とくに鉄部は、既存の外壁や屋根、植栽や地域色などとの関係も考慮しなければならないため、色決めは慎重に行いましょう。業者によっては「カラーシミュレーション」をしてくれるところや、「カラーコーディネーター」という資格をもった方がアドバイスしてくれるサービスもあるので、そういったものをうまく利用して有意義な塗装工事にしましょう。

 

まとめ

鉄部を塗装することで、お家をさらにきれいに見せることや錆による機能低下を防ぐことが期待できるため定期的なメンテナンスがお勧めです。また、鉄部をメンテナンスする際に最も重要なのがケレン作業です。ケレンで既存の錆を取らないと、いくら上から錆止め塗料を塗っても錆の進行は止まりません。ケレンをしっかりやってくれる会社なのかを確認しましょう。

門扉やポスト、雨戸は、外壁塗装や屋根塗装と一緒に業者に頼むと色選びなども相談に乗ってもらえますし費用を抑えることもできます。ワンポイント色が変わるだけでも家の雰囲気が変わり、新しい気持ちにもなれます。ぜひご参考にされてください。この記事があなたの塗装工事の成功にお役立てしてもらえると幸いです。

半田市近郊で外壁塗装をお考えの方お問い合わせはこちらから

お問い合わせ

【半田市】【阿久比町】【常滑市】外壁塗装のカラーシミレーションについて

皆さんこんにちは
愛知県半田市を中心に屋根・外壁のリフォームのご提案をさせて頂いております。
プロタイムズ半田店 (株) 榊原 サポートスタッフの大西です 😀

本日はプロタイムズ半田店のカラーシミレーションについてお伝えしたいと思います。

外壁塗装をする際、一番悩むのが「色をどうするか」ではないでしょうか?

プロタイムズ半田店では、お客様のお家の写真をパソコンに取り込み、カラーシミレーションをするだけでなく、お客様ご自身でもお手元のスマホやパソコンででシミレーションできるようにデータをお渡ししております。

 

カラーシミレーションといっても、上の写真のように縦で色を分けたり、横で分けたり、一色にしたりと、何パターンもあり、それによってイメージが大きく変わります。

なかなか打合せの時間内では決められない、家族と相談して決めたい。という方にはご自宅でじっくりシミレーションしていただけるのでぴったりのサービスです。

色にこだわりたいという方は、プロタイムズ半田店にお任せください!!

半田市近郊で外壁塗装をお考えの方お問い合わせはこちらから

お問い合わせ

【半田市】【阿久比町】【常滑市】補修前に知っておきたいシリコーンコーキングの基礎知識 

皆さんこんにちは
愛知県半田市を中心に屋根・外壁のリフォームのご提案をさせて頂いております。
プロタイムズ半田店 (株) 榊原 サポートスタッフの大西です 😀

 

キッチンや浴室の水回りにある、隙間・目地などにゴムのようなものが埋まっているのをご覧になったことはないでしょうか。

日頃から気にするという方は少ないかと思いますが、これは「シリコーンコーキング(シリコンコーキング)」というもので、実はお家にとって重要な役割を果たしています。

シリコーンコーキングは主にキッチンや浴室など内装の水回りで、隙間・目地を埋め、防水性・気密性を高めるために使われます。これがないと内部に水が浸入し、建物の劣化に繋がる恐れがあります。

コーキングは「建物における隙間・目地を埋めるため」という目的で使用されますが、シリコーン以外にも変成シリコーン、アクリル、ポリウレタンなどの多くの種類が存在しております。種類によって用途は異なりますが、特にシリコーンコーキングは耐水性が高く、主に内装で使用されるという特徴があります。

このブログでは、シリコーンコーキングについて特徴や劣化症状、注意点などを解説していきます。その役割と違いを理解して、お家のメンテナンスをする際にお役に立てて頂ければと思います。

 

1.シリコーンコーキングとはどのようなものか

1-1.シリコーンコーキングの特徴

■主な施工場所:キッチン、浴室、トイレ等、内装の水回り

■性能・特徴:安価でホームセンターなどで手軽に購入できる・耐水性が高く、内装の常に水に濡れる箇所に使用・上から塗装をする箇所には使用出来ない

シリコーンコーキングの最大の特徴として、高い耐水性が挙げられます。中には防カビ剤入りの商品もあり、内装の水回りの施工には最適なコーキングと言えます。

しかし、耐水性が高いがゆえに、もし上から塗装をすると塗料に含まれる水分すら弾いてしまうという弱点もあります。このことを知らずに外壁の目地へ、このシリコーンコーキングを使用してしまう人もいますが、塗り替えの際に塗膜剥離の原因となりますので、塗装を行う外壁には使用をしないようにください。

また、シリコーンと似た名称の変成シリコーンというものもありますが、通常のシリコーンとは性能や用途が異なります。シリコーンが内装の水回りに使用するのに対して、変成シリコーンは外装の屋根・外壁用として使用されます。従来は、コーキングに含まれる可塑剤などの成分が表面に滲み出て、塗装を汚染し色を変えてしまうということもありましたが、最近ではノンブリードタイプという塗装を汚染しにくい製品も普及してきており、これらは上から塗装をすることが出来ます。

 

そもそもコーキングの役割とは

①クッションの役割

現代の住宅の外壁には、サイディングボードやALC(軽量発泡コンクリート)などの建材がよく用いられています。これらの外壁材は、目には見えませんが気温や湿度の変化で少しずつ伸縮をしているので、隙間を設けずに設置をすると、外壁材同士が衝突し、破損してしまいます。

そのため、一定の隙間を空けて設置をする必要があるのです。この隙間である目地をコーキングで埋めることでクッションの役割を果たし、動きに追従し破損を防ぐことが出来ます。

 

②防水の役割

外壁の目地を埋めないままだと、雨天時に水が建物内部へ浸入してしまい雨漏りに繋がる可能性があります。ですから、建物の防水のために、コーキングは必須の存在といえます。これは建物外部だけに限らず、キッチンや浴室など建物内部で水を使用する場所においても同じことが言えます。

1-2.コーキングの種類・成分について

シリコーン、変成シリコーン以外の種類のコーキングとの違いについて表にまとめてみます。

成分 施工に適した場所 性能・特徴
シリコーン ・キッチン、浴室、トイレ等、内装の水回り ・主に内装で使用されている・耐水性が高く、常に水に濡れる箇所で使用する

・上から塗装する箇所には使用出来ない

変成シリコーン ・サイディング外壁の目地・各種屋根材や金属材 ・ノンブリードという、目地周辺の汚染をしにくいタイプがあり、塗装面でも使用出来る・柔軟性があり、運動性の大きい金属類へも使用可能
アクリル ・ALCパネルの目地・モルタル外壁のひび割れ

・サッシと壁の隙間

 ・水性系で施工がしやすい・耐久性は低いので外壁の塗替えに伴う打ち替えにはあまり使用しない
ポリウレタン  ・コンクリートのひび割れ・木材、金属、配管やダクト周りの目地 ・硬化するとゴムのような弾力を持つようになり、耐久性に優れている・変成シリコーンよりも安く、建材との密着性が高い

・ホコリを吸い付けやすく紫外線で劣化しやすいため、保護のために上から塗装をすることが多い

いかがでしょうか。それぞれのコーキングの違いについてまとめました。同じ「シリコーン」という名前がついていても、通常のシリコーンと変成シリコーンでは用途も性能も違ってきます。繰り返しになりますが、内装の水回りにはシリコーンコーキングを使用すると覚えてください。

1-3.シリコーンコーキングの商品

それでは、水回りで使用するシリコーンコーキングにはどのような商品があるのか、売れ筋の物をここでご紹介していきます。

・ボンド シリコンコーク

■購入可能価格:400円前後

用途:キッチン、浴室、洗面所などの水回りのシール

■特徴:耐熱、耐寒に優れる

使用可能範囲:-40℃~+150℃

防カビ剤入りのタイプでカビの発生が少ない

上から塗装する箇所には使用出来ない

 

・セメダイン8060プロシリコーンシーラント

■購入可能価格:400円前後

用途:キッチン、浴室、洗面所などの水回りのシール

■特徴:耐熱、耐寒に優れる

使用可能範囲:-50℃~+150℃

防カビ剤は含まれていない

上から塗装する箇所には使用出来ない

 

・ボンド 変成シリコンコーク(ノンブリード)

■購入可能価格:800円前後

用途:一般建築物の内外装目地

各種屋根材のシール

■特徴:広範囲の塗材が塗装でき、ノンブリードで汚染も少ない

広範囲の下地材料への密着性に優れる

塗装が可能

 

いかがでしょうか。上記のものは、ホームセンターやインターネット通販で安価に購入することが出来ますが、火気に近づけない・皮膚に触れないようにする、などの注意点がありますので、お取扱いには十分お気をつけください。

 

2.シリコーンコーキングの劣化症状と補修について

前章までは、各種コーキングの役割、特徴などに触れてきました。次に、シリコーンコーキングの具体的な劣化症状と補修についてご紹介していきます。

2-1.シリコーンコーキング(水回り)の劣化症状

劣化症状 写真 原因
カビ(浴室) ・目地に残った石けんカスやアカを栄養分としてカビ菌が増殖・防カビ剤の入っていないコーキングだと発生しやすい
汚れ(キッチン) ・水アカや油、その他食品などの汚れが付着
ひび割れ(キッチン) ・コーキングの可塑剤が抜けてしまったため

2-2.水回りのシリコーンコーキングのカビ・汚れを落とす

水回りのコーキングで一番気になるのが、やはりカビですね。日頃から手入れをする場合は、市販のカビ落としの洗剤を使用しましょう。

■キッチンハイター

 

■購入可能価格:200円前後

■使用方法

・キッチンペーパーをコーキングの幅に合わせてカットし上に乗せる

・使用済み歯ブラシなどでハイターを塗布する

・30分~1時間程置いて、水で洗い流す

※ステンレスやアルミなどの金属部分は、塩素に弱いため、金属周りでの使用は控えましょう。

 

■カビ除去ジェル

■購入可能価格:630円(100g)~4,620円(1kg)

■使用方法

・カビに直接塗布する

・1時間程置いて、水で洗い流すだけ

 

常時水が掛かって濡れている状態だと、通常よりも早く劣化して傷んでしまいます。余程ひどくない限りは普通の掃除でキレイになりますが、カビ菌が奥まで入り込んでいると、表面だけをキレイにしてもまたすぐにカビが発生してしまいます。その場合は、コーキングの打ち替えをお勧め致します。打ち替えについては、次の項目で解説していきます。

2-3.コーキングの補修方法

コーキングの補修方法として「打ち替え」と「増し打ち」というものがあります。コーキングの状態によって必要な方法が変わってくるので下記の表を参考にしてみてください。

対象となる劣化症状 内容 メリット デメリット
打ち替え ひび割れ、洗浄しても落ちない汚れ 古くなり劣化した既存のコーキングを全て剥がして、新しいコーキングを充填する ・コーキングが新築時と同等の性能を発揮する ・費用が高い・手間が掛かり工期も長い
増し打ち 軽度のひび割れ ・比較的劣化が軽度な既存のコーキングの上に新しいコーキングを充填する・メーカー規定の適正な厚みが確保出来ないと取れない方法 ・費用が抑えられる・手間が少なく工期が短い ・既存のコーキングと相性が悪いと剥がれる可能性・早期の破断や膨れなどの発生リスク

一見すると、手間が少なく費用も安い増し打ちの方がお得なように思えますが、増し打ちは特定の条件下でないと行なえません。また、応急処置のようなもので劣化を防ぐものでもないため、住宅の防水・耐震という観点から見ると、新しく打ち替えをする方をお勧め致します。

それでは、次にコーキングを新しくする打ち替えの方法について説明していきます。こちらについては、内装・外装を問わず基本的に同じ手順で行います。

打ち替え手順①:コーキングの撤去

カッターで切れ目を入れて、既存のコーキングを撤去します。手で剥がしにくい場合は、ペンチを使用します。また、剥がし残しがあるまま新しいコーキングを充填しても、施工不良の原因となりますので、コーキング落とし用のヘラを使って、キレイに削ぎ落としていきます。

打ち替え手順②:養生する

つなぎ目の周りにコーキングが付着しないよう、マスキングテープでしっかり養生をしていきます。テープをまっすぐキレイに貼らないと、仕上がりが汚くなってしまいますので、注意が必要です。

打ち替え手順③:下塗り材(プライマー)を塗布する

コーキングと建材の密着性を高めるために、プライマーと呼ばれる接着剤の役割をする薬品を塗布します。

打ち替え手順④:コーキングの充填

いよいよコーキングを充填します。コーキングのカートリッジを、コーキングガンにセットして使用します。ただし、充填しただけでは目地の内部まで入り込まず上に盛っただけの状態になっていますので、ヘラを使って押し込み、均していきます。

 打ち替え手順⑤:養生はがし

コーキングの充填後、乾燥する前に養生テープを剥がしていきます。乾燥後に養生を剥がそうとすると、コーキングも一緒に剥がれてしまう恐れがあるので注意しましょう。

1章でもお伝えしたように、シリコーンコーキングは充填後の塗装が不可、変成シリコーンコーキングは塗装が可という特徴があります。施工をする箇所に応じて、適正なコーキングを選ぶようにしてください。

 

3.シリコーンコーキングのチェックポイント

さて、シリコーンコーキングやその他成分との違い、劣化症状と補修方法に解説してきました。だんだん、コーキングのことについてお分かりになってきたかと思います。コーキングは一般的に10年がメンテナンスの目安と言われていますが、周囲の環境によって劣化の進行速度はかなり異なります。そのため、日頃からコーキングの状態を気にした方がよいでしょう。

まずはご自宅のコーキングがどうなっているかチェックをしてみましょう。

具体的には、下記の箇所をチェックしてみてください。

箇所 写真 役割
浴室のタイル ・タイルの継ぎ目部分に使用されている・タイル同士の接着と防水の役割がある
洗面台の継ぎ目 ・洗面台と壁面の隙間を埋めるために使用されている・内部へ水の浸入を防ぐ防水の役割がある
ガス台の継ぎ目 ・ガス台や調理台と壁面の隙間を埋めるために使用されている・内部へ水の浸入を防ぐ防水の役割がある

「こんな所にコーキングが使われていたのか」「こんな状態だったのか」と驚かれる方もいらっしゃるかも知れません。2章で紹介したような劣化症状が起きていた場合は、早めにメンテナンスを行ってみてください。また、家の中だけでなく、外壁のコーキングでも気になる箇所が見つかるかも知れませんね。

もし新築から10年経っていて心配だ、そろそろメンテナンスを検討しているという方は、専門家に、家全体を診てもらった方が良いでしょう。

 

まとめ

いかがだったでしょうか。ここで、本記事のおさらいをしてみましょう。

■シリコーンコーキングの特徴

・シリコーンコーキング:耐水、耐熱に優れて安価、内装の水回りに施工する。上から塗装は出来ない。

・変成シリコーンコーキング:優れた耐久性、外壁サイディングに施工する。目地周りを汚染しにくく、上から塗装が出来る。 

■コーキングの役割

・建物内部への水の浸入を防ぐ、防水の役割

・建物の動きに追従し、外壁材の破損を防ぐクッションの役割

コーキングは住宅にとってなくてはならない存在です。また、シリコーン・変成シリコーンやその他種類も様々で最適な物を選び、補修を行うことも難しいです。劣化していることが分かったら、専門家に依頼して、早めにメンテナンスをすることも検討してみてください。

半田市近郊で外壁塗装をお考えの方お問い合わせはこちらから

お問い合わせ