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【半田市】塗装すべき築年数の目安について

愛知県半田市を中心に屋根・外壁のリフォームのご提案をさせて頂いております。
プロタイムズ半田店(株式会社榊原)サポートスタッフの大西です 😆

本日は塗装すべき築年数の目安についてお話ししたいと思います。 

数年前に立てたマイホーム。長く住むためには塗装してお手入れをすべきだと聞いたことはあるけど、その「いつか」の目安がわからないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

外壁塗装は、住まいに劣化の兆候が見え始めてから実施するのが一般的です。

しかし、外壁内部や屋根の上などは、普段生活していても自分で確認する事が難しく、なかなか気付かない劣化症状も珍しくないため、劣化が深刻になる前に建物診断をすることが重要です。そのためにまずは、「塗装を検討すべき築年数の目安」を知っておくと安心です。

そこで今回は、外壁塗装を検討し始める築年数の目安、なぜその頃に塗装しなければならない理由、仮に放置した際のデメリットや、実際に塗装を考える時に参考にしてほしい情報までを徹底解説いたします。「ウチもそろそろ塗装したほうがいいの?」とお悩みの方は、まずこの記事を読んで不安を解消させてください。

 

 

1.外壁塗装を検討する目安は「築8~12年」

一般的に、外壁塗装を検討する目安は築8~12年になってからだと言われています。そのころになるとほとんどの住まいで劣化症状が見えはじめ、補修の必要性が出てきます。もちろん劣化状況が深刻ではなければ塗装する必要もないのですが、普段の生活ではなかなか気付けないような部分に劣化が現れている場合もあります。すぐに塗装する・しないに関わらず、8~12年をめどに一度専門の業者に建物診断をお願いすることをおすすめします。

 

 

2.どうして築8~12年で塗装する必要があるのか?

本章では、外壁塗装の目安が「築8~12年」と言われている理由について詳しく説明していきます。

2-1.新築時に使用した塗料の寿命が切れる頃だから

ハウスメーカーや地場の工務店などで住宅を新しく建てた場合にも、外壁材や屋根材には工場で塗装が施されています。そして新築時は「アクリル塗料」「ウレタン塗料」などの安価な塗料が使われる場合が多いのですが、一般的にアクリル塗料の耐久年数は約4~7年、ウレタン塗料では約6~10年と、10年前後で塗料としての性能を失ってしまいます。では、なぜ塗料の性能が発揮できなくなるといけないのでしょうか。

建物は一年中、紫外線や雨水、気温や湿気などにさらされています。そんな過酷な自然環境の中で建物が深刻な被害を受けないように守っているのが塗装なのです。つまり塗料の効果が切れ建物を守る役割を果たせなくなると、建物は劣化要因となる自然環境に直接さらされることとなり、劣化が急速に進行してしまうのです。とくに日本の住宅の約80%で使われている窯業系サイディングボードには元々、防水機能はほとんどなく、塗料の防水性能が切れてしまうと雨水の住宅内部への浸入を防ぐことができなくなります。そのため、塗料が劣化してくる築10年前後で塗装を検討することをおすすめします。

2-2.8~12年の間に様々な劣化症状が発生するから

築8~12年を目安に新築時の塗装の効果が切れてしまうと説明しましたが、それはあくまで一般的な話であり、全ての住宅に当てはまるわけではありません。本当に塗料の効果が切れ、再塗装すべき状態になっているかどうかは、住まいの劣化具合を見て判断しましょう。ここでは、新築してから築10年が経つまでに発生する可能性がある劣化症状を、「もう少し様子を見ていて大丈夫な劣化症状」「今すぐ塗装すべき劣化症状」に分けて説明します。

  • もう少し様子を見ていて大丈夫な劣化症状

【塗料の艶がなくなる/色あせしている】

新築当初はピカピカとした光沢があった外壁や屋根も、時間の経過によって艶を失ったり、彩度がなくなり色あせしていくなどの現象が起こってきます。よく見なければ気付かないほどの変化であれば建物への影響はほとんどありませんが、塗料の性能が落ちてきているサインの一つとなっています。

 

【幅0.3mm以下の微細なひび割れがある】

幅0.3mm以下のひび割れは「ヘアークラック」と呼ばれ、乾燥などにより塗料の表面が割れてしまう劣化症状のことです。ひび割れは建物内部にまで届いているわけではありませんので早急な補修が必要ではありませんが、塗料の性能が切れかけている可能性があります。また、たとえヘアークラックであっても、同じ場所にいくつも発生している場合は要注意です。あまりにも多くのひび割れがある場合は、一度専門家のいる塗装会社などに相談してみるとよいでしょう。

 

  • 今すぐ塗装を検討すべき劣化症状

【幅0.3mm以上のひび割れが発生している】

先程説明したヘアークラックとは違い、幅0.3mm以上のひび割れは塗膜だけでなく建物自体に達している危険性があります。こうしたひび割れは「構造クラック」と呼ばれ、塗装だけでなくひび割れの補修工事も必要になる深刻な劣化症状です。窓まわりや釘回りなどに発生しやすく、放置しておくと雨漏りの原因にもなってしまいます。大きなひび割れを見かけたら、一度業者に相談してみることをおすすめ致します。

 

 

【外壁を手で触ると白い粉がつく】

手で外壁を触ったときに付着する白い粉の正体は、塗料の成分である顔料(色成分)です。これは「チョーキング現象」と呼ばれ、塗料の性能が切れたことを示す代表的なサインの一つです。チョーキングを起こしている塗膜は既に防水機能を失ってしまっており、雨水から住まいを守ることができなくなってしまっています。放置すると劣化はさらに進み、深刻なひび割れなどが生じてしまう危険性があります。

 

【コケ・藻・カビが発生している】

住宅の北面や湿気が抜けない場所で、屋根材の隙間などによく見られる劣化症状です。見栄えが悪くなってしまうのはもちろんですが、実はこれは塗料の防水性能が劣化している兆候のひとつ。塗膜の防水機能が失われて水分を含みやすくなってしまった結果、コケや藻・カビなどが発生してしまうのです。

 

【屋根材がひび割れている】

経年劣化によってだけでなく、地震による建物の振動や、落下物などの外的要因によってひび割れが発生することもあります。進行が進むと屋根材が滑落したり、雨漏りの原因になってしまうことがありますので注意が必要です。

 

3.築8~12年以上の住まいの塗装を怠るとこんなことに・・・。

ここまで、外壁塗装を検討すべき築年数の目安が10年前後であることと、その頃までに発生する劣化症状について解説してきました。では、劣化症状が発生している住まいの塗装を怠るとどうなるのか見ていきましょう。

3-1.住まいの劣化が急激に進行してしまう

外壁の劣化は新築した瞬間から緩やかに進行していき、8~12年ほど経ったころには、わかりやすい劣化症状として現れ始めます。そして、一度劣化症状が目立ち始めた家は、今までよりも早いペースで傷んでいくことが多いのです。例えば外壁にできたひび割れはすぐに補修すれば問題ないものの、しばらく放置していると住宅内部に水が浸入してしまい、重度の場合は雨漏りや木材の腐食などの被害を引き起こす可能性があるのです。加速度的に劣化症状が広がってしまい手遅れになる前に、劣化が目立ち始めた時点で一度業者に相談することをお勧めします。

【築8~12年を越えた住まいで現れる深刻な劣化症状】

  • 外壁・屋根の塗膜剥離

経年劣化によって外壁・屋根に塗った塗料の性能はどんどん落ちていきますが、写真のように(極端な例ですが)塗膜がはがれてしまっている場合は注意が必要です。この状態だと塗料の性能はほとんど発揮できておらず、雨水や紫外線などから住まいを守ることが全くできなくなってしまいます。更なる劣化症状を引き起こしてしまう恐れがありますので、塗膜の剥離が起きる前にメンテナンスを検討することをお勧めします。

 

  • 住宅内部の腐食

築10年以上が経ち外壁にできた大きなひび割れを放置していると、住宅に雨水が浸入し、最悪の場合は、内部の木材や断熱材などを腐らせてしまう可能性があります。もし上の写真のように深刻な状態にまでなってしまった場合、住宅の耐久性がガタンと落ちてしまうことはもちろん、カビなどの発生による健康被害を引き起こす恐れもあるので注意が必要です。

3-2.追加工事が発生して塗装以外の費用が余計に掛かる恐れも

確かに塗装工事は安い買い物ではありませんよね。住宅の面積や劣化症状、使用する塗料などによっても変動しますが、一般的な住宅(外壁面積120㎡)で平均して約80~120万円ほどかかります。しかし、住宅の構造に関わるような重大な劣化症状があった場合は以下のような追加工事が発生し、さらに多額の費用がかかる可能性があります。

  • サイディングの張り替え

サイディング外壁が著しく欠損しており、塗装だけでは住まいを守り切れないとなると、サイディングの全張り替えが必要になる場合があります。そうなった場合、費用は約16.000円/㎡以上かかってしまいます。

  • 屋根材の交換

塗装ができないほど劣化が進行している場合は、屋根材を全て交換する必要がでてきます。費用は屋根材の種類によっても変わりますが、15,000~24,000円/㎡ほど掛かるのが一般的です。

  • 基礎補修

ひび割れなどから浸入した雨水が住宅の内部を腐食させていた場合、外壁だけでなく住宅の基礎を補修する必要が生じます。軽度な補修工事であればおよそ10万円程度となりますが、耐震性に影響がでるほど深刻な場合はさらなる費用がかかる場合もあります。

  • シロアリ駆除

住宅内部が水を含んで湿気の多い状態になると、シロアリが繫殖してしまう危険性もあります。費用は駆除の方法によってもかわりますが、一般的なバリア工法(薬剤を散布する方法)の場合だと1坪あたり6,000~10,000円ほどの費用が掛かります。

  • 断熱材の補修

外壁内部の断熱材が雨水で腐食してしまった場合、ひび割れを補修するだけでなく断熱材の交換などの工事も必要になります。重度の場合だと、種類にもよりますが、およそ80~170万円程度の費用が発生する可能性もあります。

 

4.築8~12年がたったら建物診断をしてみるのがおすすめ!

ここまで、塗装をすべき築年数の目安や具体的な劣化症状を説明してきましたが、とはいってもご自身で塗装すべきかどうか判断するのは難しいという方も多いかと思います。本当に塗装をすべきなのか、するとしたらどのくらいの費用がかかるのかのアドバイスが欲しい方は、ぜひ一度塗装会社に建物診断を依頼してみるといいでしょう。

しかし、「どの業者にお願いすればいいのかわからない」などの不安もあります。そこで、診断を依頼する業者を見極めるポイントを簡単に解説させていただきます。

  • 専門資格をもつスタッフが診断するか

診断するスタッフが、「建築士」「外装劣化診断士」などの専門資格を持っているかどうかを第一に確認しましょう。もちろん建物診断は資格がなくてもできるのですが、知識不足のスタッフが対応すると間違った診断をされるという危険性もあります。とはいえスタッフに確かな知識があるかどうかを見極めるのは非常に困難ですので、有資格者がいる会社に依頼するのが無難といえます。

  • 屋根の上まで見てくれるか

目星をつけた業者がいたら、ホームページやパンフレットなどを見ておおまかな診断の内容を確認してみるといいでしょう。普段の生活では見ることができない屋根の上までを詳しくチェックしてくれる会社であれば安心ですが、中には簡単に目視できる部分だけをチェックするという会社もあるため注意が必要です。

  • 報告書の内容は充実しているか

診断内容をどのような形で報告してくれるかどうかも、業者を見極める重要なポイントです。いくら深い知識をもつスタッフが診断したとしても、その内容が上手く伝わらなければ意味がありません。また、口頭での説明だけでは専門知識がない一般の施主にとっては理解が難しい場合もあります。そのため、劣化症状の写真などを収めた詳細な報告書がある会社かどうかをチェックしましょう。もし診断してもらった後で報告内容が分かり辛かったり、説明が十分でなかった場合には、他の業者にも診断を依頼して比較してみるといいかもしれません。

いかがでしたでしょうか?

新築から12年以上放置していませんか?

心配なことがあれば早めにメンテナンスしておくと、大切なお家を長持ちさせることができますよ。

 

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【半田市】外壁塗装を怠ると、出てくる劣化症状について。

皆さんこんにちは
愛知県半田市を中心に屋根・外壁のリフォームのご提案をさせて頂いております。
プロタイムズ半田店 (株) 榊原 サポートスタッフの大西です 😀

朝晩涼しくなりましたね 😀 彼岸花の蕾が膨らんできて秋を感じます♪去年も今年も、コロナのせいで夏を全然楽しんでいないので、また夏が終わっていくのが寂しく感じます・・・。

 

さて、今回は外壁が傷んでくると、具体的にどのような劣化症状が起きてくるのか実際の症例をご紹介します。

 

まずは、劣化が進んでしまった屋根をご覧ください。

こちらの屋根は10年前に塗装したそうですが、塗膜が完全に劣化により剥がれ、防水機能が低下しております。

近くで見ると、塗膜が剥離しているのが分かります。

こちらは塗装によって生まれ変わった同じ屋根です。
見違えるように綺麗になりましたね。

 

 

分かりずらいですがひび割れが見られる屋根は、この様に補修を行ってから塗装を行います。

続いて外壁の劣化症状です。

こちらは、外壁を触ると、白い粉が手に着くチョーキング現象と呼ばれる現象が起きている状態です。塗膜の樹脂が劣化して、顔料が析出している状態です。こうなってくると、表面の防水性能が切れて、水がボードに染み込んでしまいます。水の侵入が酷くなってくると夏場の暑さによる膨張や、冬場の凍結による爆裂などで反りや変形ひび割れを誘発してしまいます。それを防ぐために塗装によるメンテナンスが必要となってくるのです。

ひび割れてしまった外壁

反りが出てしまった外壁

苔藻が付着した外壁

外壁だけでも様々な劣化症状があるのが分かりますね。

 

・ひび割れに対してはひび割れ補修をして、その上から塗装を行います。

・反りに対しては釘で打ちつけて収まれば、釘で固定してシーリングを補修し、これ以上水が侵入し反りが酷くならないように上から塗装する。反りが酷い場合は外壁の張り替えが必要になります。

・苔藻の付着した外壁は、防水性能が切れてしまっている事が原因ですので、高圧洗浄にて綺麗にしてから塗装をする。

こういった対処が必要になってきます。

お次は、シーリングです。

初期の劣化症状  細かいひび割れが発生しております。

中期の劣化症状  劣化が進んで深い所までひび割れが発生しております。水の侵入が懸念されます。

末期の劣化症状  こちらはさらに劣化が進み、完全に下地が見えてしまっている状態です。

こうなってくると、雨が降るたびにボード内に水が侵入していると考えられ、急激に外壁が劣化してしまい、最悪の場合、外壁の張り替えが必要となる事もあるので、早急なメンテナンスが必要になります。

いかがでしたか?一度ご自宅の屋根は見る事が難しくても、シーリングや外壁を触って見てください。

もし、劣化が気になる様であればプロタイムズ半田店にご相談下さい♪

資格を持つスタッフがお伺いしあなたの自宅を診断させて頂きます☆

 

 

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【半田市】外壁塗装の塗布量とは?塗布量の計算方法をわかりやすく解説! 

半田市近郊で塗装をお考えの方を対象に、塗装についての基礎知識や、業者をぶ時のポイント、塗装をするうえで気を付けるべきポイントについてご説明しております。

こんにちは!(^^)!愛知県半田市を中心に屋根・外壁のリフォームのご提案をさせて頂いております。
プロタイムズ半田店(株式会社榊原)サポートスタッフの大西です 😆

「塗布量とは何?」「どういう意味?」
といった疑問をお持ちの方は少なくないでしょう。

外壁塗装における塗布量とは、塗布する(塗装する)塗料の量のことです。

この塗布量は、外壁塗装をするならば押さえておきたいキーワードの一つです。なぜならば、塗布量は、外壁塗装の品質や費用に大いに関係するからです。

仮に、塗布量についての知識がなければ、
・塗布量の不足が原因で、外壁塗装が早々にダメになってしまう

・塗装業者に言われるがまま、必要以上の塗料を購入して損をする
といった事態に直面してしまう可能性も。このあたり詳しくは、本章で解説いたします。

この記事では外壁塗装の塗布量について、プロが徹底解説いたします。
気になる「自身の外壁塗装の塗布量を計算する方法」についても、わかりやすくご紹介します。ぜひ、参考にしてください。

1.外壁塗装に必須の知識「塗布量」をプロが解説!

1-1.塗布量=塗装する塗料の量

外壁塗装における塗布量とは、塗布する(塗装する)塗料の量のことです

塗布量は、各塗料メーカーが塗料製品ごとに明確に規定しています。
外壁塗装をする際、職人は塗料を目分量でなんとなく厚く塗り重ねているわけではありません。塗料メーカーが塗料製品ごとに定めた塗布量を守って塗り重ねているのです。

もしも各塗料メーカーが定めた塗布量を守らずに外壁塗装をすれば、塗装品質に問題が生じる可能性が大きいです。このあたり詳しくは下記1-2にて解説いたします。

※「塗布量」=「標準塗布量」「使用量」「標準所要量」etc…

「塗布量」を別の言い回しで表現することもあります。たとえば、「標準塗布量」「標準使用量」「使用量」「標準所要量」「所要量」などはすべて、この記事でご紹介している「塗布量」のことを指します。

ちなみに、呼び方は塗料メーカーによって異なり、アステックペイントでは「塗布量」、日本ペイントでは「使用量」、関西ペイントでは「標準所要量」という表記となっています。

また、塗料メーカーが定めた塗布量のことを、「規定塗布量」と表現することもあります。

1-2.外壁塗装で塗布量を守ることは超重要

上塗り

外壁塗装において、塗料メーカーが塗料製品ごとに定めた塗布量を守ることは非常に重要です。なぜならば、塗料製品は、塗料メーカーが定めた塗布量を守って塗装をすることで性能が発揮できる設計となっているためです。外壁塗装の品質を担保するのに、塗布量を守ることは絶対条件になります。

仮に目分量でいいかげんに塗り重ねるなどして、外壁塗装の塗布量が多過ぎるor少な過ぎる場合、塗料は性能を十分に発揮できず塗装品質に問題が生じる可能性がおおきくなります。

具体的に、どんな問題が生じるかというと…
塗料本来の耐久年数よりも早く、場合によっては塗装後すぐに、色あせや塗膜のひび割れ・はがれが生じるなどして外壁塗装が早々にダメになる危険性があります

 

2.素人にも簡単にわかる!自身の外壁塗装の塗布量を計算する方法

「自身の外壁塗装では、どのぐらいの塗布量が正解なのか知りたい」という方は少なくないでしょう。下記、計算方法をプロがわかりやすく解説します。

2-1.まずは各塗料メーカーが定める塗布量の表記を読み解くべし

塗布量

自身の外壁塗装の塗布量を計算するためには、まずは、“外壁塗装に使用する塗料の塗布量の表記”を読み解く必要があります。

◆2-1-1.単位の意味わかれば、素人でも塗布量の表記は読み解ける

難しそうに見える塗布量の表記ですが、塗布量の単位の意味さえわかれば、素人でも簡単に読み解くことができます。

塗料製品の塗布量は、多くの場合、「kg/㎡」もしくは「㎡/ℓ」の単位で表記されています。

[塗布量の単位]

■kg/㎡
単位面積あたりに塗装する塗料の重さ
例)0.13~0.25kg/㎡
⇒1㎡あたり0.13~0.25kgの塗料を塗装する仕様であることを意味しています。

■㎡/ℓ
単位体積あたりの塗料で塗装する面積
例)1.5~2.0㎡/ℓ
⇒1ℓの塗料で、1.5~2.0㎡を塗装する仕様であることを意味しています。

※塗料製品によっては、塗布量の単位が「kg/㎡/回」「㎡/ℓ/回」になっている場合もあります。
“/回”というのは、「1回塗りあたりの」という意味です。
kg/㎡/回⇒単位面積あたりに塗装する“1回塗りあたりの”塗料の重さ
㎡/ℓ/回⇒単位体積あたりの塗料で塗装する“1回塗りあたりの”面積
塗布量の表記に“/回”がない場合、記載されている塗布量は、塗り回数に関係なく、外壁に塗装する必要がある塗料の総量です。

※各塗料製品の塗布量や塗り回数は、塗料製品のホームページやパンフレット(カタログ)などの塗装仕様がまとめられた箇所に記載されています。

◆2-1-2.塗布量に幅がある理由

例)塗布量「0.13~0.25kg/㎡」「1.5~2.0㎡/ℓ」
上記の通り、塗料メーカーの定める塗布量には幅があります。
塗布量に幅がある理由は、下記の通りです。

[塗料メーカーの定める塗布量に幅がある理由]

●外壁によって表面積(塗装面積)が微妙に違うため

金属サイディング


スタッコ

同じ大きさの外壁でも、ツルツルとした外壁(平滑な金属サイディングなど)と、凹凸のある外壁(モルタル外壁にスタッコ仕上げが施されている場合など)とでは、表面積が微妙に違います。凹凸のある外壁は、凹凸のある分、表面積が広いのです。表面積=塗装する面積のため、表面積の広い凹凸のある外壁では、(ツルツルとした外壁に比べて)より多くの塗布量が必要になります。
こうした外壁によって異なる表面積(=塗装面積)の違いを考慮して、塗布量に幅が設けられている事が理由です。

●外壁の劣化が進行している場合、塗料を吸い込むことがあるため
劣化が進行している外壁は、塗料を吸い込むことがあります。そして、外壁塗装の品質を担保するには、吸い込みがなくなるまで塗料を塗り重ねなければなりません。そのため、外壁の劣化が大きく進行している場合は、より多くの塗料が必要になることに。
劣化の進行具合によっては、(吸い込みが止まるまで塗料を塗り重ねるため)より多くの塗料が必要になることも、塗布量に幅が設けられている理由の一つです。
※外壁の劣化の進行が激しい場合には、さらに+αの塗料が必要となることもあります。

2-2.いざ自身の外壁塗装に必要な塗布量を計算しよう

外壁塗装に使用する塗料の塗布量が読み解ければ、あとは計算式にあてはめて、自身の外壁塗装の塗布量を簡単に計算できます。

塗料製品の塗布量表記が「kg/㎡」or「㎡/ℓ」で、計算方法は異なります。

[外壁塗装の塗布量|計算方法]

●「kg/㎡」の場合
塗装面積(㎡)×塗料メーカー規定の塗布量(kg/㎡)=必要な塗布量(kg)

●「㎡/ℓ」の場合
塗装面積(㎡)÷塗料メーカー規定の塗布量(㎡/ℓ)=必要な塗布量(ℓ)

※塗装面積(㎡)
塗装面積(㎡)とは、塗装する外壁箇所の合計面積のことです。塗装面積は見積書に記載されているはずです(外壁塗装の見積額を算出するにあたり、この塗装面積を計測する必要があるため)。見積書に記載がない場合は、塗装業者に確認をしてみてください。

 

塗布量が算出できれば、購入する塗料缶数も簡単に算出できます
・必要な塗布量(kg)÷塗料1缶(kg)=購入する塗料缶数
・必要な塗布量(ℓ)÷塗料1缶(ℓ)=購入する塗料缶数

 

[計算例]
※外壁の塗装面積200㎡の場合

スーパーラジカルシリコンGH(アステックペイント)
・塗布量 0.25~0.35㎏/㎡
・1缶16kg
・塗り回数 2回

塗装面積200㎡ × 塗料メーカー規定の塗布量0.35㎏/㎡=必要な塗布量70kg
必要な塗布量70㎏÷16kg(1缶)=購入する塗料缶数5缶(=4.375缶)
⇒スーパーラジカルシリコンGHを5缶購入し、そのうち70kgを2回(塗り回数)に分けて塗装

EC-5000PCM-IR(アステックペイント)
・塗布量 1.5~2㎡/ℓ
・1缶 20ℓ
・塗り回数 2~3回

塗装面積200㎡ ÷ 塗料メーカー規定の塗布量1.5㎡/ℓ=必要な塗布量134ℓ(=133.333ℓ)
必要な塗布量134ℓ÷20ℓ(1缶)=購入する塗料缶数7缶(=6.7缶)
⇒EC-5000PCM-IRを7缶購入し、そのうち134ℓを2~3回(塗り回数)に分けて塗装

3.塗装業者は塗布量を守らない?塗布量の不足は見た目ではわからない?

この章では、塗布量を守った外壁塗装をするために押さえておくべき知識をご紹介します。

3-1.外壁塗装の塗布量を守らない塗装業者も存在する

外壁塗装の品質を担保するため、多くの塗装業者は塗布量を守って外壁塗装をしてくれます。しかしながら、残念なことに、
目分量でいいかげんに塗り重ねるなど、ずさんな外壁塗装をする業者や、塗布量(使用する塗料の量)を減らすことで材料費をうかせたり、塗布量を減らすことで塗装の手間をはぶき人件費をうかせるなどして、不当に利益を得ようとする心ない塗装業者
も存在します。

そのため、塗布量を守った外壁塗装をするためには、ずさんな工事&不当に利益を得ようとするなどのプロとは思えない対応をしない、信頼できる塗装業者に依頼をすることが重要なのです。

「すでに塗装業者と契約済」といった場合でも、塗装業者に塗布量を守ってもらうために消費者(施主)にできることはあります。詳しくは下記4章を参照ください。

3-2.塗布量の不足は、見た目だけではわからないことも

塗布量の不足は見た目にはわからないことが少なくありません。キレイに仕上がっているように見えても、実は塗布量が守られていないということもあるのです。

下記の写真をご覧ください。
透明のアクリル板に塗装しているのですが、どちらもキレイに仕上がっているように見えますよね?

裏からライトをあててみました。いかがでしょうか。
光の透け具合が全然違います。左写真は塗装した塗料の量(塗布量)が少ないため、光が透けてしまっています。左写真は明らかに塗布量が足りていないのです。

実は、左写真は素人が塗装したもの、右写真はプロが塗装したものです。
これほど明らかに塗布量が足りていなくても、はじめにお見せした写真の通り、仕上がりの状態を見てもわからないのです。

では、どうすれば良いかというと、塗装業者に塗布量を守ってもらうためには、信頼できる塗装業者に依頼することはもちろん(3-1&4-1)、「自身でも塗布量を計算する」「現場に搬入された塗料製品&缶数を確かめる」といった対策が有効です。対策について詳しくは、下記4章で解説いたします。

 

4.外壁塗装の塗布量を守るために!消費者にできる対策

塗装業者に外壁塗装の塗布量を守ってもらうために、消費者(施主)にできる対策をご紹介します。

4-1.契約前・契約後|外壁塗装に使用する塗料の缶数を自身でも計算すべし

塗装業者に塗布量を守ってもらうために、自身でも、
・塗布量
・使用する(購入する)塗料の缶数
などを計算するというのは非常に有効になります。
※計算方法については、上記2章を参照ください。

計算は、契約を結ぶ前の見積りの段階でできるとベストです。
計算した結果、見積書に記載されている「購入する塗料の缶数が間違っている…?」といった場合には、必ず塗装業者に確認をしてください。確認をした結果、「納得する理由が返ってこない」という場合には、その塗装業者への依頼はやめておいた方がよいでしょう。塗布量を守った外壁塗装をするためには、信頼できる塗装業者へ依頼をするのが一番確かです。

また、なかには、必要より多くの塗料を購入させ余った塗料は別の現場に流用するなどして、不当に利益を得ようとする塗装業者も。契約前に自身でも購入する塗料の缶数を計算すれば、こうした心ない業者を見抜くこともできます。

すでに契約を結んでいる場合は、できるだけ早々に計算をするのがオススメです。塗料が搬入された後、塗装後…と工事が進むにつれ、できることが限られていくため、計算をするのは早いに越したことはありません。
契約前と同じく、計算した結果、見積書に記載されている「購入する塗料の缶数が間違っている…?」といった場合には、早々に塗装業者に確認をしてください。工事がはじまっている場合にはコミュニケーションをとりやすいのは職人かもしれませんが、職人に聞いても分からない場合は、現場責任者や営業担当者に確認しましょう。

「確認をしても、とりあってもらえない」など困った状況に陥ってしまったときは、第三者機関に頼る方法もあります。詳しくは、下記4-3を参照ください。

4-2.契約後|現場に搬入された塗料製品&缶数を確かめる

見積書で確認した「塗料製品」が、「正しい缶数」納品されているかを、実際に現場を見て確かめるのもオススメです。

実際に現場に搬入されている塗料を確認することで、仮に塗装業者が、見積書は正確に進めた後、現場には少ない塗料しか搬入せずに、
・塗布量を守らずに、材料費をうかせる(搬入しなかった塗料は別の現場に)
・塗布量を減らすことで塗装の手間をはぶき、人件費をうかせる
といったことをしようとしていても気づくことができます。

「外壁塗装の工事中は留守にしている」という場合には、搬入された塗料製品&缶数を写真に撮ってもらって確認をすると良いでしょう。

★4-1・4-2の対策を行なうことで、塗装業者に「この消費者(施主)は、外壁塗装の塗布量を気にしている」という印象を与えることは、抑止力にもなります。塗布量を気にしている消費者を相手に、下手なことはできないと考える塗装業者は多いはずです。

4-3.[補足]塗布量トラブル!?自身での解決が難しい場合の対処法

「塗布量が明らかに足りていない気がする」
「塗装後すぐに塗膜がはがれた。塗布量が足りていなかったのでは…?」
など、外壁塗装の塗布量について、トラブルを抱えてしまうこともあるかもしれません。

なにか疑問や不安に思うことがある場合、まずは塗装業者に相談をすることが第一です。
塗布量に関することは専門性が高いため、「問題があると思ったのは勘違いで、塗装業者は正しい外壁塗装をしてくれていた」という可能性も十分ありえます。そのため、はじめから「間違い…!」と決めつけるのではなく、まずは相談をしてみることが大切です。

塗装業者に相談をしてみても、「納得のいく返答が得られない」「取りあってもらえない」という場合は、第三者機関に相談をするという選択肢があります。

[頼れる第三者機関]

公共財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センター「住まいるダイヤル」
まずは、ここに相談するのがオススメ。国土交通大臣から指定を受けた住宅専門の相談窓口なので、より専門的なアドバイスが受けられます。

消費生活センター
消費生活全般に関する苦情や相談の窓口。

●全国の弁護士会での専門家相談
最寄りの弁護士会で弁護士と建築士との対面相談を無料で利用可。

まとめ

外壁塗装における塗布量とは、塗布する(塗装する)塗料の量のことです。

塗布量は、各塗料メーカーが塗料製品ごとに明確に規定しており、外壁塗装の品質を担保するためには、この塗布量を正しく守ることが重要です。

この記事では、
・自身の外壁塗装の塗布量を計算する方法
・購入する塗料缶数を計算する方法
などについて、プロがわかりやすく解説しています。

また、塗装業者に外壁塗装の塗布量を守ってもらうための対策についてもご紹介しておりますので、あわせて参考にしてください。

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