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[外壁塗装リフォームの完全マニュアル]正しい塗装手順を大公開! 

愛知県半田市を中心に屋根・外壁のリフォームのご提案をさせて頂いております。
プロタイムズ半田店(株式会社榊原)サポートスタッフの大西です 😆

外壁塗装リフォームをしたいと思ったときどう進めればいいか、その手順をご存知でしょうか。

絶対に手順通り進めなければならないというわけではありませんが、外壁塗装リフォームについて何の知識も得ず、なんとなく進めてしまうと、相場より高額の費用がかかってしまったり、仕上りがイメージした印象と違ったりと、「○○しておけばよかった」という後悔を抱えてしまうことにもなりかねません。

事実、国土交通大臣から指定を受けた住宅専門の相談窓口【公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センター】にも、塗装中や塗装後に発生したトラブルについての相談が毎年多数寄せられており、安易には進められない外壁塗装リフォームの現状が伺えます。

とはいえ、必要以上に構えることもありません。

きちんとした手順を踏んで進めれば、後悔を抱えてしまったり、トラブルに発展したりするようなことは、まず考えられません。つまるところ、絶対に手順通りに進めなければならないというわけではないものの、納得の外壁塗装リフォームをするためには、手順をしっかり踏んでおいた方が、より納得のいく外壁塗装リフォームができる可能性が高まるため安心ということです。

この記事では、外壁塗装リフォームの正しい塗装手順を詳しくご紹介してまいります。外壁塗装リフォームのマニュアルとして、ぜひご活用ください。

 

【ステップ①】自身で塗装時期を見極める

「そろそろ外壁塗装リフォームの時期かな」と思ったら、まずは、“そもそも本当に塗装する必要があるのか”チェックことからはじめましょう。自身で塗装時期を判断する方法は、下記の2つあります。

☑ 外壁材&塗料の耐久年数をもとに考える

塗装リフォーム時期を判断する一つの指標に、外壁材と塗料の耐久年数があります。耐久年数に近づいてきたら、おおよその塗り替えのタイミングです。はじめて塗り替えをする場合は外壁材の種類、2回目以降の塗り替えの場合は前回の塗装時に使用した塗料の種類によって、塗り替えのタイミングを見定めるのが良いでしょう。

<外壁材別|耐久年数>

外壁材の種類 特徴 耐久年数の目安
サイディング 窯業系サイディング
窯業系サイディング
外壁材においてNO.1のシェア率を誇る窯業系サイディング。サイディングの中でも、特に色や形、柄のバリエーションが豊富。 約7~8年

金属系サイディング
 リフォーム時に採用されることが多い。軽量で建物にかかる負担が少ないため、重ね張りに最適です。また、耐震性にも優れている。 約10~15年
樹脂系サイディング 北欧で主流の外壁材。日本では、輸入住宅の外壁によく見られる。外壁材自体に顔料が練り込まれているため、色褪せや塗膜の剥がれ等の劣化は発生しない。つまり、塗り替え不要。日本での普及率は1%程度で、樹脂系サイディングを施工できる業者は少ない。 約10~20年
木質系サイディング  天然木に塗装を施したサイディング。木ならではの風合いが魅力です。断熱性に優れている。消防法の制限から、地域によっては使用できない場合もある。 約10年

モルタル
 砂(細骨材)とセメントと水を練り混ぜてつくった材料で施工した外壁。モルタル自体の防水性能は低く、塗装が防水性の役割を大きく担っています。 約8~10年
ALC外壁
ALC
軽量気泡コンクリートの外壁材。軽量で断熱性・防火性・遮音性に優れている。 約10~15年

タイル
耐久性が非常に高い。経年による劣化や変色、変質はほとんどない。 約40年

<塗料別|耐久年数>

塗料 特徴 耐久年数
アクリル 耐久性が他塗料と比べて低いため、塗り替えで外壁塗装に使用されることは稀。 約3~5年
ウレタン シリコン塗料が外壁塗装業界において一般的になる前に広く普及していた塗料。独特の光沢が特徴。 約5~7年
シリコン 建築塗料市場において80%のシェアを占める人気塗料。価格と耐久性のバランスが良い。 約7~10年
フッ素 耐久性・防汚性・耐熱/耐寒性に優れた高品質塗料。頻繁な塗り替えが難しい商業施設や大型ビルに施工されるケースが多い。 約15年~
ピュアアクリル 耐久性・防水性・遮熱性を併せ持つ、高性能塗料。伸縮率600%を誇る弾性塗料。 約15年~
無機 主成分が無機物のため、紫外線に強く、耐久性が高い。 約15年~

ただし、上記の外壁材の耐久年数も、塗料の耐久年数もあくまで目安になります。製品の種類や環境によっては、耐久年数よりもかなり前段階で塗装した方が良い状態になることもあります。

☑ 自分で劣化の症状を見てみる

より正確に塗装リフォーム時期を見極めるには、外壁の劣化症状をチェックするのがオススメです。

下記のような劣化症状が見られる場合、塗り替えのタイミングです。自身で外壁をぐるりと見てまわって、下記のような劣化症状がないかチェックしてみましょう。

<外壁塗装リフォームが必要な劣化の症状>

劣化症状 詳細
0.3mm以上のひび割れ
色褪せ 退色
チョーキング(外壁を手で触ると、白い粉状のものが付着する状態)
塗膜の剥がれ 塗膜の剥がれ
カビ・苔・藻の発生
雨漏り※雨漏りは目に見えるところで発生しているとは限りません。屋根裏などの場所で人知れず発生していることも。

[補足]塗装以外のメンテナンスが必要なケースもある

下記のように劣化症状が大きく進行している場合、塗装リフォームではなく、張り替え*¹や重ね張り*²と呼ばれる工事を検討することになります。

<張り替え・重ね張りが必要な劣化の症状>

劣化症状 詳細
欠けている箇所がある
反っている
※サイディング外壁の場合

*1 重ね張り

既存の外壁の上に、新しい外壁材を施工する工法


*2 張り替え

既存の外壁を取り除き、新しい外壁材を施工する工法

 

「そろそろ、塗装リフォームの時期かな?」と思ったら、まずは業者に住まいを診てもらいましょう。自分では、よくわからない場合には、はじめから業者に診てもらうのも一つの手です。

診るだけなら、無料で対応してくれる塗装業者も少なくありません。詳しくは、下記「☑住まいの診断を受ける」を参照してください。

業者に住まいを診てもらうためには、そもそも診てくれる塗装業者を探す必要があります。そこで【ステップ②】では、信頼できる業者を見つけ、診断を依頼し、見積書を比較・検討するところまで、順を追って解説いたします。

【ステップ②】信頼できる業者を見つける(上)

もしかすると「どの塗装業者に依頼しても同じなのではないか…」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、それは違います。塗装業者の知識や技術レベルは、業者によって、驚くほど大きく差があるのが現実です。

こうした差が生まれてしまう背景には、塗装事業をはじめるのにあたり、特別な資格等を求められることがない、言葉を選ばずに言うと誰でもかんでも塗装業者になれてしまう、という業界の構造的な要因があります。

実際、塗装業者によって技術や知識レベルはまちまちで、うっかり技術や知識の乏しい塗装業者に依頼をしてしまうと、後悔の残る仕上りとなってしまうことも十分に考えられます。

それでは、確かな技術や知識をもった塗装業者をどのように見極めれば良いのでしょうか。下記より具体的にご紹介してまいりましょう。

☑ チラシや新聞広告をチェック&ストックする

「塗装業者にツテもアテもない」という方は多いとおもいます。そんな方は、まず塗装業者の情報を集めることからはじめましょう。ポイントは候補となり得る複数社の情報を集めることです。いきなり信頼できる業者を1社選り抜くのは、難しく高く、失敗するリスクもあるためオススメできません。

塗装業者の情報を集めるときに、頼りになるのがチラシや新聞広告など。地元の広報誌やフリーペーパーなどです。これらの情報源に共通しているのが、地元に根づいた塗装業者の情報が得やすいということです。遠方の業者が悪いというわけではありませんが、なにかあったときに駆けつけてくれる範囲内(車で片道40分圏内が目安)に所在している、地元に根づいた塗装業者の方が、塗装リフォーム後のメンテナンス等を考えても、より安心であることは間違いありません。

☑ 近隣住民や知人に話を聞く

信憑(ぴょう)性の高い近隣住民や知人からの業者情報は、積極的に仕入れていきましょう。特に近隣住民からは地元の塗装業者の情報を得られる確率が高いため、「塗装リフォームをした」という近隣住民がいる場合には、ぜひお話を聞いてみてください。

☑ インターネットを上手く活用する

情報源の一つとして、インターネットも活用してみましょう。検索窓に「塗装」と「地名」を入力するだけでも、さまざまな塗装業者の情報が入手できます

インターネットで検索をする際には、塗装業者のホームページだけでなく、口コミサイトも、ぜひチェックを。口コミサイトには、数ある塗装業者のなかから、その塗装業者を選んだ理由をはじめ、工事内容についての情報、最終的な総合評価などが載っているため、業者選びをしている、まさに今、知りたい情報が見つかるかもしれません。

 

[補足]塗装業者を検索できるサイト&一括見積りサイトの注意点

ただし、塗装業者が複数載っていて検索できるようになっているサイトや、一括見積りサイトなど、業者選びをサポートしてくれるサイトには注意が必要です。

こうしたサイトは情報がわかりやすく内容が整理されており、「人気ナンバー1」「安心の実績」などの判断材料となる情報も言い添えられていたりするため、情報として汲み取りやすく、ついつい全てを鵜呑みにしてしまいそうになりますが、そこに掲載されている情報がすべて正しいとは限りません。

なぜならば、こうしたサイトの運営会社は、塗装業者を探している消費者を塗装会社に紹介することで紹介手数料(利益)を得ており、サイトに公平性のある情報だけを載せているとは限らないからです。

また、第3者を装ってランキングサイトを制作し、自社を1位と紹介しているようなサイトも存在します。

もちろん、こうしたサイトを活用すること自体に問題はありません。ただし、得られる情報はあくまで参考情報の一つであることを把握しておくことは重要です。

☑ 候補となる塗装業者2~3社に見積りを依頼

上記のステップを経て、塗装業者の情報が集まってきたら、候補となる複数社に見積りを依頼しましょう。

見積りは、何社に依頼しても問題ありませんが、オススメは2~3社です。見積りを算出するには実際に住まいを診る必要があるため(詳細は下記「☑ 住まいの診断を受ける」を参照)、あまりに多くの業者に依頼をしてしまうと、それだけ対応に時間を奪われることにり負担が大きくなります。

とはいえ、逆に1社にしか依頼しないというのも心配です。見積りが1社分しかないと、比較・検討ができず、費用や工事内容の妥当性が正しく判断できません。また、業者と価格交渉をする際にも、「相見積先がある」ということが、交渉を有利に進めるための材料となることもあるため、少なくとも2社以上には見積りを依頼するようにしましょう。

業者に外壁塗装リフォームの見積りをお願いしたいという旨の連絡をすると、それでは住まいを診せてくださいという流れになります。住まいを診る“診断”について詳しくは、下記をご覧ください。

[参考]候補となる業者を絞り込む際のポイント

塗装業者の情報がたくさんあり、「どの業者に見積りを依頼すればいいかわからない」と悩んでいる方もいらっしゃるかもしれません。
候補の塗装業者がたくさんある場合には、下記2つのポイントを参考に絞り込んでみてください。

●塗装工事の実績が豊富
“実際に、塗装リフォーム工事の実績がどれぐらいあるか”というのは、業者の実力を見極める一つの指標となります。豊富な実績は、それだけ多くの消費者に選ばれてきたという動かぬ証。
実績のある業者の方が、信頼できる業者である可能性が高いことは間違いないでしょう。

●所在地が近隣にある
業者の所在地も、業者選びの一つのポイントとなります。

なにかあったときに駆けつけてくれる範囲内(車で片道40分圏内が目安)に所在地がある、地元に根づいた業者の方が、工事中も工事後も安心です。

 

☑ 業者に見積りを依頼し、「住まいの診断」を受ける

そもそも「診断って何するの?」「診断は絶対に受けないといけないの?」と思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

住まいの診断とは、塗装業者が実際に住まいを隅々までチェックし、劣化の状況・雨漏りのリスク・塗り替え時期の目安・必要なメンテナンス等を見立てること。“外壁塗装リフォームの必要性”、“いつ外壁塗装リフォームをするのがベストタイミングか”、“どういった塗装(補修)が必要なのか”、“費用はどれぐらいか”、といった見積書に記載する内容を、診断の結果をもとに割り出していきます。

つまり、塗装業者は、診断をせずに見積書を作成することはできない、ということです。

なかには、診断をせずに見積書を提示してくる業者も存在しますが、こうした業者は非常に怪しい業者と言えます。

[参考]診断の担当者の保有資格をチェック!

診断をする担当者の保有資格も、信頼できる塗装業者を見極める一つの判断材料となります。

具体的には、「外装劣化診断士(一般社団法人住宅保全推進協会の認定資格)」「建築士」などの資格をもった担当者による診断を行なっている業者の信頼性は高いと言えます。

そもそも診断をするには、塗装に関する専門知識が必要になります。知識のない営業担当者等が診断をした場合、割り出した結果は現状報告にしかなっていないことも多く、こうした結果をもとに計画、実行した塗装工事が納得のいくものになるはずがないというのは、想像に難くないでしょう。

 

【ステップ③】信頼できる業者を見つける(下)

 

診断を経て、候補となる業者から見積書を提示してもらったら、いよいよ見積書を比較・検討して、信頼できる1社を決めましょう。

 

☑ 見積り総額の妥当性をチェック

見積書を手にしたとき、気になるのは見積金額でしょう。見積額を見て、「高い」と思った方もいらっしゃるでしょう。なかには、「安すぎるのではないか」と不安になった方もいらっしゃるかもしれません。

ズバリ、外壁塗装リフォームの費用相場は、 80~150万円(一般的な2階建て住宅/塗り面積200㎡)です。

ただし、この費用はあくまでも相場価格です。外壁塗装リフォームの費用は、住まいの大きさをはじめ、劣化の進行具合や、選ぶ塗料によっても大きく異なるため、一概にいくらが適正価格と言い切ることはできません。

しかしながら、だからといって手にした見積額の妥当性が自身では判断できないということはありません。具体的な方法は、下記「塗料代・足場代・施工費(人件費)をそれぞれチェックする」でご紹介します。

☑見積書の塗料代・足場代・施工費(人件費)をそれぞれチェックする

たしかに見積りの総額だけを見てその妥当性を判断することはできませんが、「何にいくらかかっているのか」見積りの詳細を一つひとつチェックしていけば総額の妥当性もある程度は判断が可能です

具体的に、見積りの詳細とは「塗料費用」「工事費用(人件費)」「足場費用」に分けられます。ちなみに、外壁塗装の見積り総額に占めるそれぞれの割合は、「塗料代」が約20%、「足場費用」が約20%、「工事費用(人件費)」が約30%、残30%が業者の利益となります。

外壁塗装の価格の内訳

ここからは、具体的に塗料費用の相場、足場代の相場、施工費(人件費)の相場についてそれぞれ見ていきましょう。


<塗料費用の相場>

塗料代は選ぶ塗料の種類によって、大きく変わりますが、基本的には、耐久性の高い塗料ほど高額となります。また、「遮熱性」「防水性」「防カビ・防藻性」など、高付加価値のある塗料も、割高となる傾向があります。

●塗料の種類別!費用相場

耐久年数と価格

※上記の費用はあくまでも相場価格です。製品によって費用は大きく変動します。

塗料を選ぶ際に押さえておきたいのは、「価格の安い塗料=お得」というわけではないということです。

上記の費用相場の表をみると、「アクリル」や「ウレタン」がとてもお得であるように思えますが、必ずしもそうとは限りません。確かに1回の塗り替え費用だけを考えればお得であることに間違いはないのですが、「アクリル」や「ウレタン」は耐久年数が非常に短いために、またすぐに塗り替えをする必要性が生じてきます。とすると、長いスパンで考えれば、耐久性の高い割高な塗料を選んだ方が、かえってお得になるということもあるのです。

見積額に記載されている塗料代だけで高い・安いを判断するのではなく、耐久性(塗り替え頻度)まで考慮するのが、塗り替え費用を安く抑えるポイントです。


<足場費用の相場>

足場の費用相場は、自身でも算出することができます。下記を参考に算出し、見積書と比較してみてください。

足場代の算出方法
ステップ① まずは足場の大きさ(足場架面積)を算出します。足場架面積=[家の外周+8m]×高さ

※8mは、外壁(家)から足場までの距離に相当。

ステップ② ステップ①で算出した足場架面積をもとに、足場費用を算出します。足場費用=足場架面積×(足場費用/㎡+飛散防止ネット/㎡)

※足場費用600~800円/㎡、飛散防止ネット100~200円/㎡

 


<施工費(人件費)の相場>

下記、職人の工事に対して発生する費用相場の一覧です。お手元の取得した見積書と下記の相場価格を見比べてみてください。

「飛散防止ネット」「高圧洗浄」「養生」は、どんな塗装工事の場合にもかかる費用。付帯塗装工事は塗装箇所によって異なります。

●工事内容別!費用相場

工事項目 相場価格(円)
飛散防止ネット 100~200円/㎡
高圧洗浄 100~300円/㎡
養生 250~400円/㎡
付帯塗装工事 軒天 800~1,200円/㎡
雨樋 800~1,200円/m
破風板  650~1200円/㎡
雨戸 2,000~5,000円/枚
シーリング打ち替え 900~1,500円/m
シーリング増し打ち 500~1,000円/m
諸経費 現場管理費 1式 30,000~50,000円
廃材処理費等 1式 10,000~30,000円

[補足]極端に安い見積額には要注意

安い見積額を提示されると、ついつい心を動かされそうになりますが、極端に安い見積りには注意が必要です。その安さが企業努力によるものであれば問題ないのですが、もしかすると、なんらか手を抜いたか、品質を下げた結果である可能性も捨てきれません

他社と比べて極端に安い見積書を提示された際には、”なぜ安いのか”業者に説明を求めましょう。その際、曖昧にごまかすなど、はっきりしない態度をとる業者には、なにか後ろめたいことがあるのかもしれませんよ。

 

☑見積額以外にも、2つのポイントをチェックする

見積書で見るべきポイントは、価格だけではありません。見積書の記載方法で、信頼できる業者かどうかを見極められることもあります。

[信頼できる業者の見積書はココが違う!]

ポイント① 塗料代と施工費(人件費)分けて記載されている
塗料代と施工費(人件費)がいっしょになっている見積書の場合、どんな材料をどれだけ使うのかが曖昧です。この曖昧さを利用して、本来は必要な塗料の量を使用しないで不当に利益を得ようとするなど、なんらかの心ない業者も存在します。塗料代と施工費(人件費)がいっしょになっている見積書が絶対NGというわけではありませんが、心ない業者かどうかを見極めるためにも、見積書は塗料代と施工費(人件費)を分けて提示してもらうようにしましょう。

ポイント② 購入する塗料の缶数が、メーカーの規定量を満たしている
一般の方にはほとんど知られていないのが、「塗料の量」にまつわる知識。実は、外壁塗装リフォームで使用する塗料の量には、塗料メーカーが「品質を担保するために、これだけ使ってください」と規定する量があるのです。そのため見積書に記載されている購入する塗料の量が、この塗料メーカー規定量に合致しているかどうかを調べることで、信頼のおける見積書なのかどうかがわかる、ということです。購入する塗料の量が塗料メーカーの規定量に合致しているかどうかは、下記の計算式によって自身で算出して確かめることが可能です。塗装面積は見積書、塗布量と塗料1缶あたりの重さは塗料のパンフレットを参照してください。


上記で紹介した内容を参考に、手元にある見積書の「見積額の妥当性」や「チェックポイント」を確かめていきましょう。一つひとつ丁寧に見て、比較・検討すれば、「これぞ!」と思える信頼できる塗装業者を選り抜くことができると思います。

【ステップ④】抜かりなく契約を交わす

信頼できる塗装業者を見つけたら、いよいよ契約をする段階となります。

診断中や、商談時にどんなに業者と約束をしていても、それが契約書に明記されていなければ、なにかあったときに身を守ることはできません。塗装業者に工事を依頼する際は、必ず契約書を交わしましょう。

☑ 契約書の内容をチェック

契約書に「工事金額」「工事内訳」などが明記されているかチェックしましょう。口頭で約束したことがあれば、それも契約書に記載してあると安心です。

口約束だけでは「そんなことは言っていない」と言われてしまえば、どうしようもありません。実際に口約束で進めてしまった結果、トラブルに発展してしまうことも多々ありますので、約束事はすべて契約書で交わすというのが原則です。

また、契約書が特定商取引法に基づいた内容になっているかどうかも確認する必要があります。具体的には、最低限必要な取り決め事項である約款がついていて、かつ、契約書を受け取ってから8日以内であれば契約の取り消しや解約が可能となるクーリング・オフ精度についての記載がなければなりません。

☑ 塗装後の保証について確認する

契約を結ぶ際に、「保証」についても改めて確認しておきましょう。保証があるかどうかという確認だけでなく、なにをどこまで保証してもらえるのか、保証内容や保証範囲まで踏み込んで確認しておくと安心です。

また、保証書を発行してもらえるかどうかも、事前に確認しておきたいところです。塗装リフォーム工事は、工事品質に問題があってもすぐには問題は起こらず、工事後しばらく経って、色あせたり塗膜が剥がれたりしてはじめて不具合が発覚することがほとんどです。そんなとき、なんだかんだと言い訳をして保証してくれない業者から口約束だけでは身を守ることはできません。保証書の発行は絶対必要です。

保証には、自社での保証以外に、「リフォーム瑕疵保険」とよばれる保険もあります。加入は任意ですが、万が一、塗装工事を依頼した業者が倒産してしまった場合にも、不具合が見つかった場合に消費者に保険金が支払わえるため、備えとして加入しておくのがオススメです。すべての業者がこのリフォーム瑕疵保険に加入する仕組みが整っているわけではないため、この保険への加入に対応してくれる業者かどうかというのも、一つの業者選びの判断基準となります。

 

【ステップ⑤】外壁塗装の色を選ぶ

契約がすんだら、いよいよ外壁の色選びに入ります。「色」は外壁塗装リフォームのなかで、一番後悔がのこりやすいポイントになりやすいので、下記をよくよくチェックしていただき、慎重に進めましょう。

☑まずは住まいの色のイメージを掴むことからはじめる

いきなり塗料の色見本帳を片手に、色を選びはじめてしまう方も多いのですが、これは失敗のもと。色見本帳で見ると好みの色に思えても、実際に塗装してみたら「なんだか思っていた印象と違う…」と感じてしまうことは少なくありません。

そこで、まずは住まいにどんな色を塗装するのがいいか、他の様々な住まいを観察しましょう。いいなと思っている色があれば、実際にその色に「近い色の住まい」を見てみるのもオススメです。その色自体は好きだけど、住まいの色としては好きじゃなかったということもなきにしもあらずでしょう。

 

☑A4サイズ以上の色見本でチェックする

より正確にその色のイメージを掴むには、A4サイズの色見本で確認するのがオススメです。というのも、色は大きさによって印象が変わるのです。傾向として、大きい面積で見ると明るい色はより明るく、暗い色はより暗く、鮮やかな色はより鮮やかに感じると言われています。

「色見本だけでは、よくわからなかった」という場合は、実際に、外壁の一部に試し塗りしてもらうという方法もあります。対応の可否は業者によって異なるため、まずはその旨を相談をしてみましょう。

 

 

【ステップ⑥】きちんと工事が行なわれているかチェックする

☑ 工事がはじまる前に、工事工程表をもらっておく

工事がはじまる前に、業者にお願いして、工事の詳細なスケジュールを記載した『工事工程表』を提出してもらいましょう。

工事工程表を受け取っておけば、いつ、何をするかがわかるので、工事中に「職人さんは、今なにをしているんだろう…」と疑問や不安を抱くことなく、安心して工事を見守ることができます。

(補足)工事を安心して見守るために知っておきたい工事工程

実際に業者がどんな工事をしているのか、気になる方も多いのではないでしょうか。下記、塗装リフォーム工事の流れをご紹介いたします。業者によって、少し異なる場合もありますが、おおよそ下記の流れとなります。

すべての流れを細かく把握しておく必要はありませんが、だいたいの流れを頭に入れておくことで、工事の進捗等を確認する際の一つの手がかりとなります。

[塗装工事の流れ]

工程 詳細
▼足場組立・養生ネット張り 塗装工事は、足場を組み立てるところからスタートします。足場が組み上がった後、足場に飛散防止のネットを取り付けます。
▼洗浄 外壁にこびりついた汚れやカビ、コケなどを高圧洗浄機を使って、キレイに洗い流していきます。
▼下地処理 塗装する箇所のひび割れや欠損部を補修するなどして、塗装ができる状態にします。
▼養生 塗料などの飛散によって周りを汚さないよう、塗装しない箇所をシートで覆います。
▼下塗り 塗装の下地工程。外壁の下地と塗料の密着性を高めるために必要な工程です。
▼中塗り・上塗り 塗装の仕上げ工程。仕上りの色は、上塗り塗料の色によって決まります。
▼足場解体 工事完了後、足場を解体します。
完成!

☑ 進捗状況は随時、報告してもらう

塗装リフォーム工事がはじまってからは、「予定通り進んでいるのか」「遅れが生じていないか」等、進捗状況を日々報告してもらいましょう

天候によっては、施工不良を避けるために工事を中止することがあります(目安として気温5℃以下、湿度85%以上の場合、工事は原則中止となります)。

特に、梅雨時期や真冬などは工事が中止となりやすいため、業者に進捗情報を報告してもらっていないと「なかなか工事が進まないな…」「このままいくと、工事はいつ頃終わるのだろう」と気を揉むことにもなりかねません。

安心して工事を見守るためにも、「工事の進捗状況を日々報告してほしい」という旨を工事がはじまる前に業者に伝えておき、確実に報告してもらえる体制を整えておきましょう。

[参考]不在時の進捗報告の方法も決めておくのがオススメ

工事中、不在にしていることが多い家庭の場合、「工事の進捗状況をどうやって報告してもらえばいいのか」「工事で気になったことがある場合、どのように聞けばよいのか」などと不安に思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

不在にする可能性がある場合は、事前に業者と「不在時の報告方法」を決めておくのがよいでしょう。メモや電話のほか、今どきはLINEを使ってやりとりのできる業者も少なくないようです。

【ステップ⑦】完成後、仕上りを細部まで確認する

☑ 足場が建っている段階で仕上りをチェックする

足場を外してから不具合を見つけても、足場がないために対応できないことも多々ありますので、完成後の仕上りの確認は足場がある段階で行なうのが鉄則です。

仕上り時にチェックしたいのは、「塗りムラ」や「塗り残し」「飛び散った塗料の不始末」などの不備がないかどうか。なにか見つけたらその場で業者に伝え、補修を依頼しましょう(危険なので基本的に、消費者が足場にのぼることはできません。足場にのぼらずに確認できる範囲内で確認をしましょう。気になる箇所があれば、業者に写真を撮ってもらうなどの対応を相談するのがオススメです)。

[参考]引き渡し後に不備を見つけてしまった場合の対処法

足場を外し、引き渡してもらった後に不備を見つけてしまった場合はどうすればいいのか、気になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

なんらか不備を見つけたら、見つけた時点ですぐに業者に連絡を入れてください。業者の落ち度による不備であれば、まず間違いなく対応してくれるはずです。ただし、工事後時間が経ち過ぎている場合などは、対応してもらえないこともあるので、注意が必要です。

【ステップ⑧】定期点検を受ける

☑ 受けられる定期点検は必ず受ける

アフターサービスとして、定期点検を実施している塗装業者は少なくありません。少々面倒に感じるかもしれませんが、受けられる定期点検は受けるようにしましょう。

塗装リフォーム工事は、その性質上、たとえ工事品質に問題があっても塗装後すぐにはわからず、年月を経て色あせや塗膜の剥がれ等の不具合としてあらわれてはじめて発覚するということも、珍しいことではありません。

こうした不具合をいち早く発見し、補修してもらうためにも、受けられる定期点検は積極的に受けましょう

仮に不具合が見つかった場合には、保証の範囲内かどうかを確認することが先決。保証の範囲内であれば、業者の責任のもと、無償で補修してもらえるはずです。

☑ 自身でも不具合が生じていないか年に1~2回は確認する

塗装した外壁に問題が生じていないか、自身でも年に1~2回程度、時々チェックすることがオススメです。普段の生活で目に入る程度では、なかなか不具合の有無には気づかないため、ぜひ年に1~2回は意識的チェックしてみてください。

また、せっかく塗り替えた外壁をより長く美しく保つためには、掃除をすることが有効です。苔藻が付き始めたら高圧洗浄で洗い流す等手入れをしてあげましょう。

 

まとめ

外壁塗装リフォームを進めるにあたり、「これは押さえておくべき」というポイントを8つのステップで順にご紹介いたしました。外壁塗装リフォームのマニュアルとして各ステップに行き当ったときに再度読み返していただき、納得の外壁塗装リフォームを叶えてください。

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外壁・屋根調査で何がわかる?調査方法・調査項目まで徹底解説! 

愛知県半田市を中心に屋根・外壁のリフォームのご提案をさせて頂いております。
プロタイムズ半田店(株式会社榊原)サポートスタッフの大西です 😆

外壁・屋根調査で何がわかる?調査方法・調査項目まで徹底解説!

住宅の塗り替えを検討されている方なら一度は聞いた事があるであろう言葉、「外壁無料診断」「住宅の外壁・屋根調査」

あなたはこれら調査の本質を理解しているでしょうか?

外壁・屋根調査をする理由は、第一に「住宅が現在どのような状態にあるか正しく知ること」そして、「現状に合わせた補修のプランを知り、選ぶこと」です。

平成21年6月に「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」が施工され、日本の住まいの考え方はそれまでの「30年程度で建て替える住まい」から「長く大切に使う住まい」に大きくシフトしました。長く住まいを使うためには、定期的な手入れが必要不可欠な事から、住まいのメンテナンスの重要性が高まっています。

近年では、ホームインスペクション(住宅診断)という言葉も一般的に浸透してきました。

欧米では100年以上、世代をこえて住まいを住み継いでいく事は珍しくなく、専門的な第三者が住宅の劣化状況や不動産的価値を調査する、ホームインスペクションは中古住宅取引時、70%以上の人に利用されております。

近年の日本では長く住み継ぐというスタイルに急速に転換した事から、建物調査の本質が見失われ、修繕の金額を出すための採寸作業と誤解を受ける事も多いのです。今回のブログでは、塗り替えを検討している方が絶対に知っておくべき、外壁・屋根調査の重要性や調査の概要を細かく解説します。

この記事を読み、調査の本来の意味を理解して、もっとも適切な外壁・屋根調査を選ぶ知識を身につけましょう。

1.外壁・屋根調査の内容と重要なポイント

外壁・屋根の住宅調査の目的は下記の三つです。

1.外壁や屋根の劣化状況など、現状を調査する事
2.調査した結果、適切なメンテナンス方法を出す事
3.住宅の大きさを採寸する事

 

1から順に重要性も高くなります。冒頭にもあった通り、外壁・屋根調査は「採寸作業」と誤解されがちですが、劣化状況を判断することが主な目的です。上記の基準を元に、外壁・屋根調査の具体的な概要を知っていきましょう。

1-1.外壁・屋根調査の調査箇所

住宅の現状を知ることが外壁・屋根調査でとても重要とお伝えしました。では、調査では実際どの部位を調べているのでしょうか。

診断を実施する箇所
外壁 シーリング
塗膜の劣化状況
外壁のヒビ割れ
チョーキング診断
工法の確認
基礎
屋根 瓦の表面
瓦の小口
瓦の温度
バルコニー 防水層
木部 軒天
窓枠
鉄部 雨戸
ガスメーター
手すり
その他 屋根裏
床下

上記のように、一言で「調査」といっても項目は多岐に渡ります。これらの項目を丁寧に一つ一つ確認していくのには時間がかかります。

 

1-2.外壁・屋根調査は専門家に依頼するのが重要

外壁・屋根調査を実施する本質、調査する箇所が分かったところで、次に重要なのが調査をおこなう「人」です。

実は、調査の実施方法に決まりは無く、業者によって調査方法は様々です。

屋根・外壁調査を行う業者と特徴
業者形態 よくある目的 おすすめ度
営業担当 飛び込み営業会社 劣化部分の指摘の為
リフォーム店 住宅の現状を調査し、劣化部分を指摘する為 ★★
職人 塗装店 住宅の現状を調査し、大きさを採寸する為
有資格者 リフォーム店・塗装店 住宅の現状を調査し、劣化に合った補修方法を提案し、大きさを採寸する為 ★★★
ホームインスペクション専門会社 住宅の現状を調査し、劣化に合った補修方法と資産価値を出す為 ★★★

業者の形態によって、外壁・屋根調査の目的も上記のように変わってきます。

どのような人に依頼するべきかのおすすめ度を表記しました。飛び込み営業会社やリフォーム店の営業マンに外壁・屋根調査を依頼するのはあまりおすすめしません。

なぜなら彼らは契約を取るのはプロですが、住宅の調査をするプロではないからです。また、一人親方の職人さんに依頼するのもあまりおすすめしません。同じように、住宅に合った施工をするプロですが調査し住宅の現状を分かりやすく持ち主に伝えるプロではないからです。

どんな人に調査を依頼すべきか、もっともおすすめなのは専門の資格を持った人です。あなたが医療免許のない医者に診断をされたくないと考えるように、所有している住宅も免許を持っている専門家に頼むべきなのです。専門の資格とは例えば建築士、雨漏り診断士、外装劣化診断士などを指します。

専門資格

資格 概要
建築士 建築士は建物の設計、工事監理を行なえる技術者です。
雨漏り診断士 雨漏りをしている箇所の特定や補修方法の提案をおこなう技術者です。
外装劣化診断士 住宅の劣化状況を総合的に調査する専門者です。

1章では屋根・外壁調査の基本的な事を記載しました。

■外壁・屋根調査の本質は住宅の状況を調査し、現状に合ったメンテナンス方法を知ることです!

■調査する項目は多岐に渡るため、こまかく調査する場合それなりの時間が掛かります!

■外壁・屋根調査をする人は専門の資格を持ったプロがオススメです!

 

 

2.正しい外壁・屋根調査を見極めるポイント

1章では、調査をする箇所について簡単にご紹介いたしました。この章では、さらに詳しくその箇所がどんな状況だったらメンテナンスが必要なのかを解説します。今回は日本の新築市場で8割以上のシェアを占める、窯業系サイディングという外壁材、スレート瓦という屋根材の家を例として上げていきます。

2-1.外壁の調査項目と補修の実施項目

外壁は普段見ていても、色が褪せてきた、コケが生えているなど自分で気づく事も多い部分です。それらの劣化症状はどのように調査され、放っておくとどんなリスクがあるのか知っておきましょう。

■外壁表面の防水性を調査する項目

チョーキング診断 実施方法
外壁表面にグローブを擦り付け、チョーキング現象の有無を確認する。
使用ツール 評価のポイント
グローブ グローブ表面に顔料の粉が付くのが確認できれば塗膜が機能を失っていることがわかる。

 

塗膜劣化の診断 実施方法

藻・壁面の割れ
外壁表面の微細な劣化を10倍ルーペを用いて撮影する。
使用ツール 評価のポイント
10倍ルーペ 藻やコケの発生は、吸水が早まっている証拠。微細な欠け、ピンホールは雨水の通り道になる。

外壁の表面も屋根と同様に、紫外線や排ガスによって日々劣化していきます。劣化をした外壁表面は防水性が損なわれているため、外壁材に直接雨水が染みていきます。雨水に晒された外壁材は断熱材への漏水、反り、ヒビ割れの拡大を引き起こします。

 

■外壁材の防水性を調査する項目

外壁のひび割れ 実施方法
クラックスケール・巻尺
クラックスケール・巻尺
・クラックスケールでひびの幅や深さを測定する。
・巻尺でひびの長さを測定する。
使用ツール 評価のポイント
クラックスケール
巻尺
幅0.3mm以上のひびは構造クラックといい、構造にも影響するため、早期メンテナンスが必要です。

外壁材は地震、壁材自体の伸縮によりヒビ割れを引き起こします。そのまま放置すると隙間からの漏水の危険性があります。

■シーリング材の耐久性を調査する項目

シーリングの診断 実施方法
下地探し出し器・スケール
下地探し出し器・スケール
・シーリングに下地探し出し器の針部分を刺し、深さを測定する。
・スケールで幅を測定する。
使用ツール 評価のポイント
下地探し出し器
スケール
適正シーリングは幅8mm以上、深さ5mm以上。上記に満たない場合は補修が必要となる。

シーリング材は、サイディングという外壁材の継ぎ目に充填されている伸縮性のある部材で、サイディング自体が熱膨張により収縮をする為、緩衝材の役割を果たしています。この部材も経年劣化により、伸縮性が損なわれていき硬くなります。伸縮性のないシーリングを放置すると、目減りしたシリーングの隙間から漏水したり、緩衝材のなくなった壁同士がぶつかり合いヒビ割れを引き起こします。

■壁面の浮きを調査する項目

壁面の浮きの診断 実施方法

外壁材の浮き
・打診棒で軽く叩いて音を確認する。浮きが起きている場所は音が異なる。・サーモグラフィで温度を読み取ることで浮きの場所を特定する。
使用ツール 評価のポイント
打診棒 打診音が他の場所と異なると浮いている可能性がある。
赤外線サーモグラフィ 浮きがあると空気層により外壁の表面温度が上がるため表面温度で判断する。

2-2.屋根の調査項目と補修の実施項目

屋根は普段見る事ができず、現状がどうなっているのかわかりにくいところです。また、屋根は紫外線を最も浴びやすく、劣化しやすい箇所でもあります。その為、現状をしっかり把握して適切な補修方法を知る事が大切です。

■屋根表面の防水性を調査する項目

吸水テスト 実施方法
   屋根材表面に霧吹きで水を吹きかけ、防水機能の有無を確認する。
使用ツール 評価のポイント
霧吹き 水が吸い込まれていくことが目視で確認できる場合は防水機能が失われている。

 

塗膜劣化の診断 実施方法
藻やコケの発生
コケ・藻の発生
屋根表面の微細な劣化を10倍ルーペを用いて撮影する。
使用ツール 評価のポイント
10倍ルーペ 藻やコケの発生は雨水の吸水を早めるので、早期のメンテナンスが必要。

屋根の表面が劣化すると、一番重要な防水性が損なわれていきます。防水性が損なわれた屋根材は雨を弾かず、水分を吸収してしまいます。最悪の場合、雨漏りを引き起こす原因にもなります。

■屋根材の防水性を調査する項目

瓦の滑落の診断 実施方法
滑落した屋根材
滑落した屋根材
劣化が進み滑落した屋根材があれば撮影する。
使用ツール 評価のポイント
目視 既に滑落してしまっている部分があれば、そこから漏水の恐れがある。

瓦の滑落とは、屋根材が欠けてしまう事をいいます。これは、小さなヒビを放置した結果、起こる現象です。割れた部分の屋根材には当然、防水性がないため、水分をダイレクトに吸収してしまいます。

■屋根材の排水性を調査する項目

縁切りのチェック 実施方法
縁切り スレート瓦の縁切り不十分な箇所にヘラを差し込む
使用ツール 評価のポイント
ヘラ スレートの小口から水が溢れるようなら、排水がうまくできていない。

スレート瓦は縁切りという作業がされているかどうかが非常に重要になります。縁切りのされていないスレート屋根は雨水が瓦の重なり部分に滞留してしまい、雨漏りを引き起こす原因となります。

縁切りについてはこちらの記事を御覧ください。

 

■屋根材の遮熱性を調査する項目

屋根温度の測定 実施方法
非接触温度計 非接触温度計を用いて、屋根の表面温度を測定する。
使用ツール 評価のポイント
非接触温度計 屋根表面の遮熱機能がなくなっている場合は表面温度が60度を超えることもある。

屋根に塗られる塗料の中には、遮熱や断熱機能があり、屋根の温度を結果的に下げるものもあります。屋根の表面が劣化すると、遮熱や断熱機能が損なわれる為、最悪70度以上まで温度が上がります。

2-3.屋根裏の調査項目と補修の実施項目

雨染みの診断 実施方法
雨染み 屋根裏天井部に雨染みがないか目視にて確認する。
使用ツール 評価のポイント
目視 雨染みがある場合は雨漏りの可能性が高いので、早めのメンテナンスが必要。

 

鳥獣の被害 実施方法
屋根裏の鳥獣の巣 屋根裏に外部から光が漏れていないか確認する。
使用ツール 評価のポイント
目視 大きく光が漏れている場合、鳥獣が入り込み、巣を作っている可能性がある。

屋根裏はほとんどの人が現状を確認した事がないのではないでしょうか。雨漏りの疑いがある場合は屋根裏の調査をおすすめ致します。屋根裏に雨染みが出ている場合、雨漏れの場合があります。

2-4.付帯部の調査項目と補修の実施項目

■その他付帯部の調査する項目

鉄部の診断 実施方法
ガスメーター・雨戸 ガスメーターや雨戸、外階段や霧除けなど、鉄部のサビや塗料の剥がれをチェックする。
使用ツール 評価のポイント
目視 塗膜の剥がれやサビが確認できた場合、雨水により劣化が進むため、メンテナンスが必要。

 

木部の診断 実施方法
 木部・笠木 木部窓枠・ウッドデッキ・笠木など、付帯部の木部の塗装の剥がれや腐れを撮影する。
使用ツール 評価のポイント
目視 目視で塗膜の剥がれが確認できた場合、木部が雨水を吸水するので、メンテナンスが必要。

鉄部や木部といった部分は塗料がなくなっていくと鉄や木に直接雨水が当たるため、一気に劣化が進んでしまいます。

2-5.ベランダの調査項目と補修の実施項目

床面の診断 実施方法
 塗膜の剥がれ・ヒビ 床面の塗膜の剥がれや破れ、退色がないかを確認する。
使用ツール 評価のポイント
目視 剥がれや破れがある場合、下地に雨水が浸入する可能性があるのでメンテナンスが必要。

 

排水口の診断 実施方法
 詰まってしまった排水口 排水口に詰まりがないかを確認する。
使用ツール 評価のポイント
目視 詰まりがある場合、雨水を正常に排水できないのでメンテナンスが必要。

 

取り合いの診断 実施方法
 取り合いのヒビ 建物とベランダの取り合い部分にヒビがないかを確認する。
使用ツール 評価のポイント
目視 取り合い部分にヒビからの雨水の浸入が考えられるのでメンテナンスが必要。

ベランダは住宅から突き出した形をしており、軒の出の少ない住宅の場合は、雨水を直接受けることになります。床面は特殊な塗料で塗装されていますが、劣化すると塗膜が擦れたり、破れたりします。その場合、躯体が直接雨水を受ける事になるのです。ベランダから引き起こる漏水は多くあります。

外壁・屋根調査はこんなに多くの項目を調べないといけないのか!と驚かれた方も多いのではないでしょうか。診断の項目を理解する事がは、良くない業者を見抜く為の選定眼になります。すでに業者に調査を依頼されている方も、これから検討する方も上記の項目をどれだけ満たしているか確認してみましょう。

 

 

3.外壁・屋根査が重要な理由

なぜこれほどまでに、調査が大切なのか少しずつお分かりいただけたかと思います。「採寸、見積の前作業から住まいの現状を正しく知ることに認識が変わってきなのではないでしょうか。さらに外壁・屋根調査が必要な具体的な理由を挙げます。

3-1.現状の把握なしに良いメンテナンスはできない

まずひとつ目に、現状の把握がしっかりできていなければ良いメンテナンスはありえません。外壁・屋根の調査を検討している方は、住まいの傷みが気になっている人がほとんどでしょう。そして近々メンテナンスを考えているはずです。もちろん皆さん、高いお金を払うのであれば良い工事にしたいですよね。そんな皆さんを驚かせてしまうかもしれませんが、実はリフォーム業界で外壁と屋根の工事はもっともクレームが多い部位なのです。

上記が住宅リフォーム・紛争処理施設に問合せがきたものを多い順にグラフにしています。外壁と屋根を「外装工事」として一緒にすると、もっともクレームの多い部位になります。ではなぜ、このような事がおこるのか?悪徳業者がはびこっているからでしょうか?実は、そうではありません。リフォーム業界の全体的な品質は上がり、消費者を不当に騙そうと考えている悪徳業者はほとんどいないと言ってもいいでしょう。

ではなぜ?と思われるかもしれません。

問題は、外壁・屋根住宅を調査する者の「知識不足」にあります。

上のピラミッドは、なぜ外装工事で多くのクレームがおこるのかを分かりやすく図にしたものです。悪徳業者が故意におこなっているものは全体から見ても少数です。そして、クレームを引き起こす原因は「外壁・屋根調査をする知識がない事に由来する、調査ミス」、「知識不足からくる勝手な解釈」です。

ここまでくるとかなり調査の重要性がわかったのではないでしょうか。ですが、まだ「ペンキ塗りに知識なんて関係あるのか?」と思っている慎重派のあなたにこちらの説明を致しましょう。

上記の写真はなんと、塗装してまだ1年目の屋根の写真です。通常外壁・屋根の塗り替えは100万円程が相場です。100万円以上の金額をかけてこうなってしまったらどうでしょうか?

この状況を起こす最も大きな原因は「業者の知識不足による調査のミス」です。外壁材や屋根材、塗料同士には「塗り合わせ」というものがあり、単に塗ればいいというわけではないのです。屋根材の材質、以前に塗られていた塗料との塗り合わせ、劣化具合…様々な観点から現状把握をする必要があるのです。

今後、塗り替えを考えている方はとても大切なポイントです。知識不足の外壁・屋根調査を受けない為に必要なのが、「専門知識があるかどうか」なのです。担当者が良い人そうだとか、知り合いだから、などという曖昧な基準ではきちんとした調査はできません。知識のある専門家に調査を依頼する事が、上記のようなトラブルを避けるもっとも有効な自衛方法です。

3-2.良い業者を選定する役割を兼ねている

前章でも、知識のある専門家の外壁・屋根調査を受けないと、失敗する可能性が高いとお伝えしました。では、どうすれば良い調査をするプロを見つける事ができるのでしょうか?下記に良い業者の共通点を書き出しました。これらがすべてではないですが、この条件を多く満たすプロに外壁・屋根調査を依頼するのが良いでしょう。

■業者は専門の資格を持っていますか?前章でも述べた通り、その人に知識があるかが重要なポイントになります。知識の有無は見た目ではわかりませんので、客観的に知識があるかどうかを推し量れるのは資格です。その資格試験にパスしたと言うことは最低限の知識を持っていると思っていいでしょう。

 

■業者は屋根まで上がって調査をしてくれますか?業者の中には、時間を短縮し手間を省く為に屋根に上がらない人もいます。屋根に登るには、安全対策を万全にする事が求められますし、なにより経験の浅い人は避けたがります。しかし、普段見れない屋根の上こそ、しっかりと調査をする必要があるのです。

 

■業者は屋根裏の点検をしてくれますか?屋根の上以上に、調査に手間が掛かるのが屋根裏の点検。ですが、屋根裏を見れば漏水が確認できます。手間を惜しまず、屋根裏まで調査してくれる専門家は中々いません。

 

■調査は1時間以上掛かってますか?上記の項目を見れば分かる通りに、住宅をくまなく調査すればそれなりの時間がかかります。少なく見積もっても40分~1時間は最低かかるでしょう。20分、30分そこそこで終わらせる業者は調査項目をすべて見ていない可能性が高いです。

 

■調査に専用の器具を使っていますか?2章でご紹介したとおり、調査するためには器具が必要です。目分量で分かる事などありません。「長年の経験」や「職人のカン」で調査を終わりにする事は本当に怖いことです。この状態は劣化であるという一定の基準を上回っているか、下回っているかで判断すべきなのです。

 

■住宅の塗り面積を正確に算出していますか?塗装のメンテナンスが必要になる際、重要になるのが塗り面積です。これは、外壁や屋根から開口部など塗装をしない部分を差し引いた大きさの事を良い、設計図面には載っていません。業者は自分でその数値を算出しなければなりません。すべてメジャーで図ると、計測する人によって誤差が出ますので、できれば図面から数値を広いコンピューターを使用して算出してくれる業者が良いでしょう。

 

■外壁・屋根調査後の報告は十分ですか?住宅の調査はして終わりではありません。「現状、この部分が傷んでおり、このようなメンテナンスをオススメします。」という提案があってこそです。分かりやすいフォーマットで、家族皆で検討できる物かを確認しましょう。

いかがでしょうか?もしあなたが外壁・屋根調査を検討しているのならば、上記のポイントを満たした業者か今一度確認してみるといいでしょう。この章のまとめとして、もう一度、チェックのポイントをおさらいしましょう。

■専門の資格を持った人が調査しているか?

■屋根に登って、調査しているか?

■屋根裏に入って、調査しているか?

■調査の所要時間が短すぎないか?

■調査専用のツールを使用しているか?

■塗面積は正確に算出されているか?

■調査後の報告は家族全員が納得できる分かり安いものか?

 

まとめ

この記事を読んで、外壁・屋根調査を正しく理解して貰えれば幸いです。現在、私たちの住宅メンテナンスには2つの大きな問題があります。1つ目は日本という住宅のメンテナンスがまだ一般的でない場所において、住宅耐用年数は30~40年であり、住宅メンテナンスが浸透している欧米の100年に比べると遥かに短いという事。2つめは、外壁・屋根のリフォームトラブルは年間1,700件以上もあるという事。

つまり、メンテナンスをしなければ大切な家は50年も経たずにボロボロになってしまうが、業者選びは難しく毎年多くの人が被害を訴えているという事実です。

この現状の中でもっとも求められるものは、皆さん一般の方がなにが正しいのか見抜く力を持つことだと考えています。

今回の記事では、外壁・屋根調査はどんな目的でおこなわれるのか、どこを調査するのか、良い業者の基準はなにかを記載しました。つまり、皆さんにはなにが良いものか見抜く選定眼がすでにあるのです。

現在、メンテナンスを考えて業者をお探しの方は記事内の要素を元にどこに外壁・屋根調査を頼むのか検討をし、まだメンテナンスを考えていない方は住宅の劣化状況判定基準を元に、セルフチェックでも良いので住まいを見てみましょう。リフォームジャーナルを運営するプロタイムズでも外壁の診断を行っています。住まいはメンテナンス次第で長く、住み継いでいけるものです。あなたのご家族、ひいてはあなた自身の為に住まいを見直すきっかけになさってください。

 

 

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「外壁塗装に診断は必要?」に塗装専門家がズバリ答えます!

愛知県半田市を中心に屋根・外壁のリフォームのご提案をさせて頂いております。
プロタイムズ半田店(株式会社榊原)サポートスタッフの大西です 😆

外壁塗装業者の実施する「診断」をご存じでしょうか。

“外壁塗装をする前に、まずはお家の診断をする必要がある”ということを、塗装業者に診断を勧められたり、ホームページ等で診断の情報を見かけるなどしてはじめて知った、という方も少なくないでしょう。

よく「外壁塗装をするのに、なぜ診断をしなければいけないのだろう」といった疑問をもたれる方もいらっしゃるのですが、外壁塗装前の診断は絶対に必要です。なぜならば、“塗り替え時期の目安”や“必要な補修工事”、“塗り替え工事の見積額”、“今後の塗装メンテナンス計画”は、すべてこの診断の結果をもとに考えるためです。わかりやすく例えるならば、塗装業者が診断をせずに塗装工事をするということは、医者が診療をせずに手術をするようなもの、といっても過言ではないでしょう。

本日は、外壁塗装工事を検討するにあたり、知っておくべき「外壁塗装の診断」にまつわる情報をまとめてご紹介してまいります。わかりやすく、かみ砕いて解説してまいりますので、ぜひ、最後までお付き合いください。

1.診断によって、住まいの劣化状況&今後のメンテナンス計画がわかる!

診断

先述の通り、外壁塗装をする前には、必ず住まいの診断を受ける必要があります。多くの場合、塗装業者に見積りを依頼する段階で、住まいの診断を受けます(※塗装業者によっては、診断を“現場調査”もしくは“現調”と呼称している場合もあります)。

住まいの診断とは、「外壁のひび割れの有無」「色褪の進行し具合」「雨漏りが発生していないか」など、住まいの劣化状況を診ることです。そして、その診断の結果をもとに、“必要な補修工事”や“塗り替え時期の目安”、“塗り替え工事の見積額”、“今後の塗装メンテナンス計画”等を考えていきます。

つまり、平たく言うと、
・いま、本当に塗り替えが必要か
・どんな補修工事が必要か
・今後、どのような塗装メンテナンスをしていけばいいのか

といったことが、診断を受ければわかるということです。

 

 

簡単に、外壁塗装の流れをご紹介します。全体の流れをつかむことで、診断の意味や必要性も、より掴みやすくなるので、ぜひチェックしてみてください。

外壁塗装の流れ
▽塗装業者選び まずは業者を選ぶところからはじめましょう。業者は1社に絞り込む必要はありません。診断結果や見積もりを比較・検討できるよう、めぼしい塗装業者2~3社に診断を依頼するのがオススメです。
▽診断(現場調査) 診断にかかる時間の目安は1時間程度です(外壁・屋根の両方を診断する場合)。
▽診断結果の報告(見積りの提示) 診断結果を報告してもらいましょう。一般的に、診断結果といっしょに、必要な補修工事の内容、塗り替え工事の見積額も提示してもらいます。
▽契約 診断結果(および見積書)をもとに検討し、塗装工事をする場合には、塗装業者と契約を交わします。
▽塗装工事 塗装工事について詳しくは、こちらの記事を参考にしてください→→(外壁塗装の工程をどこよりも詳しく解説
▽完成&引き渡し 塗装工事は以上で終了です。

▼塗装工事の流れについて詳しくは、こちらの記事を参考にしてください。

 

2.外壁塗装すべきか否か迷ったら「診断」を受けるのが正解

「外壁塗装をするかどうか迷っている」という方は、とりあえず診断を受けてみるとよいでしょう。

診断を受けると、現在の劣化箇所や劣化の状態がわかるため、“今、塗装すべきかどうか”を、より現実的に判断できるはずです。

診断をすると、「診断を受けたら、結局、塗装工事をしなければならなくなるのでは」と躊躇される方もいらっしゃるのですが、そんなことはありません。診断結果を見て、今回は塗装工事をしない(診断を依頼した業者と契約をしない)という判断をくだしても、何ら問題はないのです。

診断だけなら“無料”で対応してくれる業者も多々あるので、塗装工事をするかどうか迷われている方は、まずは、診断を検討してみてください。

 

3.どの業者に診断を依頼すべきか迷ったら、3つのポイントをチェック!

 

外壁塗装の診断を依頼しようにも、「どの業者に診断を依頼すればいいかわからない」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで、ここでは信頼できる業者を選り抜くための、3つのポイントをご紹介します。

3-1.ポイント①|診断をするのは「外装劣化診断士」などの有資格者

 

まずは、診断をするのが「建築士」「外装劣化診断士(一般社団法人住宅保全推進協会の認定資格)」等といった有資格者かどうかを確認しましょう。

資格がなければ診断ができないというわけではないのですが、知識不足の担当者が診断をした場合、現状報告にしかなっておらず、本当の意味での“診断”ができていないことも少なくありません。そして、診断が十分でない場合、塗り替え時期の目安や補修工事の内容を見誤ってしまうことにもなりかねません。

とはいえ、診断をする担当者に知識があるかどうかを一般の方が見極めるのは容易ではありません。そこで、一つの判断材料として有資格者かどうかを確認しましょう、というわけです。

3-2.ポイント②|診断の内容がこまやか

診断の内容も、業者の良し悪しを判断する一つの指標となります。

具値的に何をチェックすればいいかというと、“診断のこまやかさ”です。簡単に確認できる部分だけでなく、高所部分や屋根裏(雨漏りの発生を確認するため)まで、丁寧に診ていくような診断をする業者は信頼のできる業者。一方、簡単に確認できる部分だけをパパっと確認して終わり、というような診断をする業者は、信頼できる業者とは言えません。

診断内容については、実際に診断を受けてみないとわからないこともありますが、ホームページやパンフレット等を見るだけでも、診断の充実度は意外と透けて見えるもの。ホームページ等がない場合は、実際に問い合わせて診断内容を確認してみてもよいでしょう。

[補足]より安心!劣化箇所を映像に残してくれる「ビデオ診断」サービスにも、ぜひ注目を!

診断内容をビデオで撮影する「ビデオ診断」。下からは見えない場所なども、ビデオで撮影してもらえるので、消費者も劣化箇所や劣化の状態を正しくつかむことができます。

ビデオ診断のメリットは、なにより劣化の状態がはっきりわかることです。写真の場合、撮り方によって見え方が変わってしまうこともありますが、ビデオの場合は、ありのままを見ることができます。また、消費者に渡すビデオ診断の解説映像に入っている音声によるプロも魅力の一つです(音声解説の入っていない場合もありますので、事前に確認しましょう)。

こうしたビデオ診断を利用すれば、後から見返したときにもわかりやすく、診断時に同席できなかった家族とも簡単に情報交換が可能となります。

診断の内容をチェックする際には、ぜひ「ビデオ診断」を取り入れている業者かどうかも、チェックしてみてください。

3-3.ポイント③|診断結果を報告書にまとめてくれる

外装劣化調査診断報告書

診断を依頼する業者を選ぶ際には、「診断結果をどのように報告してくれるか」も確認しておきたいところ。

どんなに素晴らしい診断をしてもらっても、診断結果を自分たちが理解できなければ、結局のところ「いま、塗装すべきなのかどうか」「今後、どのようなメンテナンスをしていけばいいのか」が自身では判断できず、業者の言うことを鵜呑みにするしかなくなってしまいます。

診断を依頼した業者のことを手放しで信頼しており、すべてお任せしている、という場合は別ですが、そうでなければ「診断結果をどのように報告してくれるか」は事前に確認しておくほうが賢明です。

具体的には、「報告書」などの書面にしてもらえるのかどうか、また「報告書」の中身は素人にもわかりやすい内容となっているのか等、事前に確認しておくと良いでしょう。さらに、診断結果について、きちんと説明の場を設けてもらえるのかどうかも確認しておくと、より安心です。

 

まとめ

診断は、住まいを守り、住まいを長持ちさせるうえで、非常に重要です。

「塗装工事をしようかどうか」に迷われている方はもちろん、住まいの劣化や雨漏り等が気になっている方は、まずは診断を受けてみることをオススメいたします。

診断を依頼する業者の選び方については、ぜひ3章の内容を参考にしてみてください。

 

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